進化するデジタル脅威に対応する最適なセキュリティソリューション
著者: Ayan Bhuiya
翻訳: 古川 綾乃
この記事はPowerDMARCのブログ記事 Best Cybersecurity Solutions for Today’s Digital Threats の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。
主なポイント
- サイバーセキュリティの重要性はこれまで以上に高まっています。
デジタルシステムへの依存が進み、それに伴うリスクも常態化しています。
単一の侵害であってもデータ、運用、信頼に広範かつ長期的な損害を引き起こす可能性があります。 - 適切なサイバーセキュリティソリューションを選ぶには、まず自社固有のリスクを理解し、そのリスクに応じて最も脆弱な領域を保護する適切なツールの選定・導入が求められます。
- 顧客データを収集する場合は、通信中および保存時の両方で暗号化されていることを確認してください。
フィッシングメール対策としては、なりすましメッセージを防ぐメール認証プロトコルへの対応が必要です。
近年の技術進歩のスピードは、私たちの生活様式に大きな変化をもたらしました。
しかし、新たな利便性をもたらした同じ技術が、多くの脆弱性も生み出しています。
サイバー攻撃、データ漏えい、デジタル詐欺などの脅威は、現在では頻発しています。
デジタルシステムへの依存が深まるにつれて、被害規模も拡大しています。
たった一度の侵害でも、個人データが危険にさらされ、評判が損なわれ、長期的な財務的影響が生じる可能性があります。
表面的な対策では不十分で、求められるのは、実効性の高いサイバーセキュリティ対策です。
サイバーセキュリティがこれまで以上に重要である理由
現在では、日常生活のほぼすべてがインターネットに依存しています。
企業は機密性の高い業務をクラウド上で管理しています。
顧客は個人情報をデジタルフォームを通じて提供しています。
ホテルの予約、処方箋の再発行、食料品の注文、ローンの申し込みなど、あらゆる活動がネット環境に依存しています。
このような技術への依存の高まりは、新たな脆弱性を生み出しました。
あらゆるデジタルプロセスが侵入経路となり得ます。
システムの一部が侵害されると、その影響はネットワーク全体に波及する可能性があります。
これは単なる不便では済まず、貴重なデータの損失、運用停止、さらには組織の評判への長期的な損害につながる可能性があります。
サイバー攻撃は、今や現代社会において、常時発生しています。
盗まれたデータやシステム障害に関する背後には、深刻な実害があります。
それは、事業の中断、プライバシー侵害、そして回復が難しい信頼の喪失です。
例えば、ある大規模な事例では、ハッカーがサードパーティベンダーを通じてTargetのネットワークに侵入しました。
その結果、1億人以上の顧客に影響を及ぼす侵害が発生し、金融データの漏えいと信頼の低下を招く広報危機につながりました。
同社は対応とブランド回復のために数億ドルを費やしました。
また、Marriottの事例では、ハッカーが買収前からStarwoodのシステムに侵入し、長期間にわたり潜伏しながらパスポート番号や旅行履歴を含む機密情報を収集していました。
買収後、Marriottはそのデータだけでなく、侵害の影響も引き継ぐことになりました。
その後の調査により、数百万ドル規模の規制罰金や継続的な法的対応が発生しました。
このケースでは、金銭的損失にとどまらず、デューデリジェンスや説明責任に関する問題も浮き彫りになりました。
これらの事例は決して例外ではありません。
サイバーセキュリティを後回しにした場合、デジタルインフラがいかに脆弱であるかを示しています。
単一の侵害による影響は、将来のパートナーシップや顧客関係にまで及ぶ可能性があります。
サイバーセキュリティソリューションの主な種類
攻撃者の侵入をいったん許すと、その影響はシステム全体に急速に広がる恐れがあります。
そのため、多くの組織では多層防御の考え方を採用し、複数の防御策を組み合わせてデジタル環境を保護しています。
安全なネットワークを構築し、あらゆるレベルでリスクを低減するために、以下のようなサイバーセキュリティソリューションの導入を検討する必要があります。
ネットワークセキュリティ
ネットワークセキュリティは、すべてのデータが行き交う通信経路を保護するものであり、サイバーセキュリティの中核を担う対策です。
メールの送信や支払い処理を行う際、情報はデバイス、サーバー、インターネットをつなぐネットワークを通過します。
このネットワークが適切に保護されていない場合、攻撃者がシステムに侵入し、データを傍受したり、組織全体にマルウェアを拡散させたりする可能性があります。
こうした侵害を防ぐために、ネットワークセキュリティでは、ネットワークを行き来する通信を監視・制御するためのツールや対策を用います。
例えば、ファイアウォールは不正な接続を遮断する代表的な仕組みです。
侵入検知システムは不審な挙動を監視し、ネットワークセグメンテーションは機密性の高い領域を分離することで、万一問題が起きても被害が広がりにくい構造をつくります。
このような多層的な対策により、脅威を早期に検知し、侵入されにくい安全なネットワークを構築できます。
強固なネットワークセキュリティがなければ、Webサイトの閲覧やファイル共有といった日常的なデジタル活動でさえリスクを伴います。
そのため、この対策は現代のサイバーセキュリティ計画の基盤となります。
エンドポイントセキュリティ
ネットワークセキュリティが全体をつなぐ仕組みを守るのに対し、エンドポイントセキュリティは、ネットワークやシステムに接続する個々のデバイスを保護する対策です。
これにはノートパソコン、デスクトップ、スマートフォン、タブレット、さらにはプリンターも含まれます。
これらの機器はいずれも、攻撃者にとって侵入口となり得ます。
エンドポイントセキュリティのツールは、こうしたデバイスを監視し、保護し、制御するように設計されています。
具体的には、アンチウイルスソフト、挙動監視、デバイスの暗号化、紛失や盗難時のリモートワイプ機能などがあります。
この対策は、従業員が個人のデバイスを使って企業システムにアクセスする可能性がある、ハイブリッドワークやリモートワークの環境で特に重要です。
サイバー犯罪者は、攻撃しやすい弱点を狙う傾向があります。
そのため、ネットワークセキュリティが強固であっても、保護されていないノートパソコンで従業員がフィッシングリンクをクリックすれば、システム全体が侵害される可能性があります。
エンドポイントセキュリティは、そうした弱点を補い、中央のネットワークだけでなく、各アクセス地点も守られている状態を実現します。
クラウドセキュリティ
クラウドコンピューティングは、データの保存や利用のあり方を大きく変えました。
個人のデバイスや企業内サーバーにすべてを保存するのではなく、現在では多くの情報がクラウド上で保存・管理され、外部のプロバイダーによって運用されています。
これは高い利便性をもたらし、拡張もしやすくしますが、その一方で新たな脆弱性も生み出します。
クラウドセキュリティでは、暗号化によって情報を保護します。
暗号化とは、適切な認証情報がなければ読み取れない形にデータを変換することで、たとえ途中で傍受されても利用できないようにする仕組みです。
この保護は、誰が特定のファイルを閲覧・変更できるかを管理するアクセス制御によって強化され、不必要なアクセスや情報流出のリスクを抑えます。
さらに、不正アクセスを難しくするために、多要素認証をログイン時に追加し、パスワードに加えて確認コードなどを求めることが一般的です。
また、監視ツールはクラウド上の活動をリアルタイムで追跡し、不正な領域へのアクセスや大量データの急激なダウンロードといった異常な動きを検知することで、潜在的な脅威を早期に発見します。
適切な対策が講じられていれば、クラウド環境はオンプレミスのインフラと同等、あるいはそれ以上の安全性を確保できる場合もあります。
ただし、それは継続的な管理と適切な設定が行われていることが前提です。
アプリケーションセキュリティ
現代のソフトウェアは非常に複雑で、オープンソースライブラリ、サードパーティ製プラグイン、社内のコードベースなど、さまざまな要素で構成されています。
そのため、利用するすべてのアプリケーションが、データへの潜在的な侵入口になり得ます。
アプリケーションセキュリティは、その入口が不正アクセスにつながらないようにするための対策です。
アプリケーションセキュリティでは、ソフトウェアを継続的に管理・改善すべきシステムとして捉え、脆弱性が悪用される前に発見し、対処していきます。
これは、安全なコードを書くことから始まり、新たな問題に対応するための定期的な更新へと続きます。
開発段階でのセキュリティチェック、ログイン要件の強化、不審な入力を遮断するフィルター、リリース後のパッチ適用などを組み合わせることで、アプリケーションのライフサイクル全体を通じて脆弱性を低減できます。
IDおよびアクセス管理(IAM)
多くのサイバーセキュリティ侵害は、盗まれたユーザー名やパスワードなど、認証情報の漏えいや不正利用から始まります。
高い権限を持つアカウントに攻撃者がアクセスすると、被害はただちに深刻なものになる可能性があります。
IAMは、不要なアクセスを最小限に抑え、不審な利用を監視することで、こうしたリスクを低減します。
IAMは、ユーザーの識別情報を管理し、システム、アプリケーション、データへのアクセスを制御するためのツールやルールの体系です。
これには、本人確認を行う認証と、どの操作を許可するかを定める認可が含まれます。
多要素認証、ロールベースアクセス制御、シングルサインオンといった仕組みは、強固なIAM戦略を支える重要な要素です。
データ保護と暗号化
データは、組織にとって最も価値のある資産の一つです。
その一方で、最も脆弱な資産の一つでもあります。
個人記録、財務ファイル、内部文書などが不正な第三者の手に渡ると、被害は急速に広がる可能性があります。
それは訴訟や罰則、長期的な信用低下につながるおそれがあります。
データ保護には、誰が機密ファイルを閲覧・変更できるかについて明確なルールを設けること、安全な環境でバックアップを保管すること、データの移動を追跡する仕組みを導入することなどが含まれます。
また、特定の種類の情報の取り扱い方法を定めたプライバシー規制に準拠することも必要です。
暗号化はこの取り組みを支える重要な手段であり、読み取れるデータを保護された形式に変換します。
そのため、暗号化されたデータが盗まれたとしても、内容を容易に読み取ったり悪用したりすることはできません。
医療や金融など一部の業界では、データセキュリティに関してより厳しい基準が求められます。
しかし、それ以外の分野であっても、強力なデータ保護と暗号化は侵害の影響を軽減し、インシデント発生時の対応力を高めます。
適切なサイバーセキュリティソリューションの選び方
サイバーセキュリティソリューションは、自社の業務実態やリスクの高い領域に合わせて選ぶ必要があります。
最新のツールを追いかけるのではなく、組織に本当に必要な対策を見極めることが重要です。
適切な防御策を選ぶために、以下の手順を参考にしてください。
1. リスク評価から始める
すべての企業には、それぞれ異なる脆弱性があります。
機密性の高い顧客データを扱う企業もあれば、稼働時間やリモートアクセスへの依存度が高い企業もあります。
適切なリスク評価では、何を保護すべきか、それらにどの程度のリスクがあるか、そして侵害が発生した場合にどのような損害が生じる可能性があるかを分析します。
この評価により、ネットワーク保護を強化すべきか、デバイスレベルのセキュリティを改善すべきか、あるいはクラウドアクセスやID管理の高度な制御が必要かを判断し、優先順位を明確にできます。
2. 弱点に応じて対策を選ぶ
最もリスクの高い領域を把握したら、それに応じた防御策を選択できます。
例えば、以下のような対応が考えられます。
- フィッシングメールが懸念される場合
- なりすましメッセージを防ぐメール認証プロトコルを重視する
- チームがリモートで業務を行っている場合
- 強力なエンドポイント対策とID管理ツールを導入する
- クラウドプラットフォームに依存している場合
- その環境に適した構成管理とアクセス監視を実施する
- 顧客データを収集している場合
- 通信中および保存時の両方で暗号化されていることを確認する
- 規制のある業界で事業を行っている場合
- 法的基準を満たすコンプライアンスレポート、監査ログ、データ保持ポリシーを備えた仕組みを整える
- サードパーティベンダーを利用している場合
- APIトラフィックの監視、異常な活動の検知、外部サービスがアクセスできる範囲の制限が可能なソリューションを検討する
3. 企業規模とITリソースを考慮する
大企業では、複数部門にまたがる高度な脅威検知や24時間体制の監視が必要になることがあります。
一方で、小規模企業では、いくつかの重要なシステムを確実に保護するだけで十分な場合もあります。
自社の規模に合い、社内リソースに過度な負担をかけずに運用できるツールを選ぶことが重要です。
例えば、一部のファイアウォールや監視ツールは専任のIT担当者を必要としますが、なかには外部委託やクラウド管理に対応しているものもあります。
4. コンプライアンス要件を考慮する
金融、医療、教育分野で事業を行っている場合や、厳格なプライバシー法が適用される地域で個人データを扱う場合には、データの保存、送信、保護方法に関する法的要件が課されることがあります。
そのため、セキュリティソリューションは、こうした要件を満たすのに役立つものである必要があります。
GDPR、HIPAA、PCI-DSSなどのフレームワークに対応した機能を備え、監査で求められるログやレポートを出力できる製品を選んでください。
5. 予算も現実的に検討する
重要なのは、効果の高い部分に適切に投資することです。
表面的な課題にしか対応できない高価なプラットフォームよりも、実際のリスクに対応したうえで適切に構成されたツールの方が、長期的には高い価値をもたらします。
多くのセキュリティソリューションでは段階的な料金プランが用意されているため、まずは現在のニーズに合ったものから始め、必要に応じて後から拡張することも可能です。
PowerDMARCのようなクラウドベースのセキュリティソリューションやマネージドサービスプロバイダーは、社内で機能を一から構築するよりもコスト効率が高い場合があります。
特にメール保護の分野では、たとえば、PowerDMARCのようなメール認証支援ツールを使えば、レコード設定の自動化や、技術ログでは見落としがちななりすまし攻撃の可視化が可能です。
このプラットフォームは、ITリソースが限られているチームでも、メール認証を無理なく運用できるようになっています。
定期的に見直す
セキュリティ要件は常に変化します。
チームの拡大や新しいツールの導入に伴って、新たな脆弱性が生じる可能性があります。
そのため、サイバーセキュリティ体制は一度整えたら終わりと考えず、継続的に見直すことが重要です。
定期的なレビューを実施し、柔軟なポリシー設定、十分なレポート機能、将来導入するシステムとの統合性を備えたツールを選んでください。
サイバーセキュリティの最新トレンドと新技術
近年のさまざまな技術革新により、組織のセキュリティ対策の進め方は大きく変化しました。
なかでも大きな変化をもたらしているのが、AIの活用です。
例えば、従業員が通常とは異なる時間に、従業員が通常とは異なる時間帯や場所からログインした場合などには、AIが即座に異常として検知します。
また、多くの組織はアクセス管理の考え方そのものを見直しています。
ゼロトラストアーキテクチャは、デバイスやユーザーを最初から信頼しないことを前提とする考え方です。
すべてのログイン、接続、データへのアクセス要求は、その都度検証されなければなりません。
リモートワークの従業員、複雑なパートナーネットワーク、あるいは機密データの流れを抱える企業にとって、このモデルは、たとえ一部の防御が破られたとしても、攻撃者が到達できる範囲を制限するのに役立ちます。
もう一つの重要な進展が、拡張検知・対応(XDR)です。
こうしたプラットフォームは、エンドポイントやクラウドサービスなど、システム全体からさまざまな検知情報を収集し、それらを一元的に統合します。
環境内で問題が発生すると、XDRはそれが他の場所で起きている異常な挙動と関連していないかを横断的に確認します。
これにより、監視の死角が減り、チームはより全体像を把握したうえで迅速に対応できるようになります。
企業は、単に脅威を外部から遮断することだけでなく、変化に対応できる防御体制の構築にも力を入れています。
防御の仕組みがより緊密に連携し、データに基づいて機能するほど、攻撃者に対して迅速に対応できるようになります。
こうした迅速な対応力が、安全性を維持するうえで新たな標準となりつつあります。
サイバー防御の強化
どれほど高度なサイバーセキュリティ体制を構築しても、防御の強さは最も弱い部分に左右されます。
多くの組織にとって、依然としてメールが弱点の一つであり、攻撃者にとって最も侵入しやすい経路の一つです。
PowerDMARCは、DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)を適用することで、ドメインをなりすましやフィッシングから保護するのに役立ちます。
このプロトコルは、SPFやDKIMなどの認証チェックに失敗したメールについて、受信サーバーがどのように処理すべきかという方針を定めます。
その結果、こうしたメッセージは受信箱に届く前に隔離されたり、拒否されたりします。
サイバーセキュリティソリューションは、守る対象が明確で、運用しやすい形で導入されたときに最も効果を発揮します。
そのため、サイバー防御を強化し、内部チームの負担を軽減したい場合は、PowerDMARCのようなサービスの導入をご検討ください。
一般的に攻撃者が侵入に利用する主要な経路の一つをふさぐ助けになります。
よくある質問(FAQ)
- 自社にサイバーセキュリティ対策の見直しが必要かどうかは、どのように判断すればよいですか。
- 一般的な兆候としては、セキュリティ侵害やインシデントが頻発していること、セキュリティプロトコルやソフトウェアが古いこと、従業員向けのセキュリティ教育が不足していること、不十分なパスワード管理が行われていること、現在のシステムでは対応しきれないサイバー脅威が増えていることなどが挙げられます。
数年間にわたってセキュリティ対策を更新していない場合や、明らかな脆弱性が見られる場合は、見直しやアップグレードを検討すべきタイミングです。 - サイバーセキュリティソリューションは高価ですか。
- コストは企業のニーズによって異なりますが、セキュリティ対策を怠ると、長期的にはそれ以上に大きな損失につながる可能性があります。
サイバーセキュリティへの投資は、将来的な重大損失を回避するために有効です。