Gmailのメール到達性を改善し迷惑メールフォルダ回避策を解説するイメージ画像

Gmailのメール到達性:迷惑メールフォルダを回避する方法


著者: Ayan Bhuiya
翻訳: 東條 百々朱

この記事はPowerDMARCのブログ記事 Google Email Deliverability: How to Avoid Spam Folders の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


主なポイント

  1. Gmailは、AIを活用したフィルタリングとエンゲージメントシグナルを使用して、メールをメインの受信トレイ、プロモーションタブ、迷惑メールフォルダへ振り分けます。
  2. Googleの2024年の大量送信者向け要件では、大量送信者に対してメール認証とワンクリック・サブスクリプション解除への対応が求められています。
  3. クリーンなメールリストと一貫した送信パターンを維持することで、メール到達性に関する問題を防ぎやすくなります。

入念に作成したメールが、Gmailの受信トレイではなく迷惑メールフォルダへ振り分けられてしまうことは、単なる不便ではなく、ビジネス上の大きな問題になり得ます。
Googleは毎日膨大な数のメールを処理しており、そのフィルタリング技術によって多くのフィッシングメールや不審なメッセージを排除しながら、正規のメールをどこへ配信するかを判断しています。
Gmailにおけるメール到達性とは、メールをプロモーションタブや迷惑メールフォルダではなく、受信トレイへ安定して届けられるかどうかを指します。

Gmailでは、高度なメール認証ポリシー、AIを活用したコンテンツ分析、送信者や受信者の行動を継続的に学習するエンゲージメントベースのフィルタリングが使用されています。
このガイドでは、Gmailのメール到達性を左右する仕組みを説明し、受信トレイ到達率を改善するための実践的な対策を紹介します。
1日に100通を送信する場合でも、100,000通を送信する場合でも、これらの対策はGmailの要件へ対応し、送信者レピュテーションを維持するうえで役立ちます。

Gmailのメール到達性を左右する仕組み

Gmailは、受信するすべてのメールを同じように扱うわけではありません。
複数の評価要素を組み合わせたフィルタリングシステムによって、メッセージをどこへ振り分けるかを判断しています。

Gmailの分類システム

Gmailでは、受信メールが主に次のような場所へ分類されます。
メインの受信トレイには、個人的なやり取りや、受信者とのエンゲージメント履歴が良好な信頼性の高い送信者からのメールが届きます。
プロモーションタブには、マーケティングメール、ニュースレター、大量送信メールなどが振り分けられます。

メール自体は引き続き確認できますが、メインの受信トレイよりも目立ちにくい場所に表示されます。
一方、不審と判断されたメッセージ、認証が不十分なメッセージ、レピュテーションの低い送信者からのメッセージなどは、迷惑メールフォルダへ振り分けられる可能性があります。

AIとエンゲージメントに基づくフィルタリング

Gmailのフィルタリングでは、ユーザの行動も重要な判断材料として使用されます。
受信者が特定の送信者からのメールを定期的に開封したり、返信したり、スターを付けたりしている場合、Gmailはその送信者とのエンゲージメントが良好であると判断する可能性があります。

一方、メールが開封される前に削除されたり、迷惑メールとして報告されたりすると、今後のメール到達性に悪影響を与える可能性があります。
Gmailでは、迷惑メール、フィッシング攻撃、スプーフィングなどを検出するために、機械学習を活用しています。
メールの構造、送信者認証、コンテンツの特徴、過去の送信履歴など、さまざまなシグナルをもとにメールの信頼性を評価します。

送信者レピュテーションに影響する要素

Googleは、複数の要素をもとに送信者レピュテーションを評価します。
主な要素には、以下があります。

正規のメールであっても、Gmailが迷惑メールに似た特徴やリスク要因を検出すると、受信トレイに届かない場合があります。

メールがGmailの受信トレイに届かない理由

reasons why emails dont reach gmail inboxes

ドメインまたはIPのレピュテーションが低い

送信ドメインとIPアドレスには、それぞれ送信実績に基づくレピュテーションがあります。
迷惑メール報告、高いバウンス率、不自然な送信パターンなどが確認されると、Gmailによるフィルタリングが厳しくなる可能性があります。

共有IPアドレスを利用している場合には、さらに注意が必要です。
同じIPアドレスを使用する別の送信者による不適切なメール送信が、自社のメール到達性にも影響する可能性があります。

認証が設定されていない、または設定に誤りがある

メール認証プロトコルは、そのドメインを使用してメールを送信する権限があることをGmailへ示すために重要です。
SPF、DKIM、DMARCレコードが正しく設定されていない場合、送信元の正当性を確認しにくくなります。
よくある設定上の問題には、以下があります。

Gmailでは、受信者の反応も重要な評価要素として確認されています。
バウンス率が高い場合は、メールリストに無効なアドレスが多く含まれている可能性があります。

また、迷惑メール報告率が高い場合は、送信者レピュテーションへ悪影響を与える可能性があります。
バウンスや迷惑メール報告が増えた場合は、メールリストや送信内容、対象者の見直しが必要です。

迷惑メール判定につながりやすいコンテンツ

コンテンツの特徴によっては、迷惑メールとして判定される可能性があります。
たとえば、以下のような要素です。

Gmailへのメール到達性を改善する方法

以下の対策を実施することで、メールが迷惑メールフォルダへ振り分けられる可能性を抑え、受信トレイへ届きやすくできます。

improving google email deliverability

ドメインを適切に認証する

メール認証は、送信元の正当性を確認するための重要な仕組みです。
Gmailでは、メールの信頼性を判断する際にこれらの認証結果が使用されます。

SPF、DKIM、DMARCを実装する
SPFレコードでは、どのメールサーバがドメインに代わってメールを送信できるかを指定します。
正規の送信元をすべて含めつつ、DNSルックアップ10回の上限を超えないようにしてください。

DKIMはメールへデジタル署名を付与し、メールが転送中に改竄されていないことを確認できるようにします。
DMARCはSPFとDKIMを利用して送信元を検証し、認証に失敗したメールをどのように処理するかをドメイン所有者が指定できるようにします。

DMARCを初めて導入する場合は、まずp=noneで認証状況をモニタリングし、正規の送信元に問題がないことを確認しながら、p=quarantine、最終的にはp=rejectへ段階的に移行することが推奨されます。
また、FromドメインとSPFまたはDKIMで認証されるドメインを適切にアライメントさせてください。
大量送信用にサブドメインを使用する
トランザクションメールとマーケティングメールで異なるサブドメインを使用する方法があります。
たとえば、トランザクションメールにはmail.yourdomain.com、ニュースレターにはnews.yourdomain.comを使用します。
送信経路を分離することで、マーケティングメールで問題が発生した場合に、重要なトランザクションメールへの影響を抑えやすくなります。

PowerDMARCでは、メール認証レコードの設定や管理を簡素化できます。
また、マクロに対応したホスト型SPFを利用することで、SPFのDNSルックアップ上限に関する問題を防ぎやすくなります。

良好な送信者レピュテーションを維持する

良好な送信者レピュテーションを維持するには、継続的なモニタリングと適切なメール送信が必要です。

Google Postmaster Toolsでモニタリングする
Google Postmaster Toolsを使用すると、Gmailにおける迷惑メール率や認証結果などを確認できます。
定期的に確認し、異常な変化がないかを把握してください。
指標を健全な状態に保つ
バウンス率や迷惑メール報告率が高くならないように管理してください。
ハードバウンスしたアドレスは速やかにリストから削除します。
また、受信者がメールを迷惑メールとして報告した場合は、その受信者への今後の送信を停止することが重要です。
一貫した送信基盤を使用する
できる限り一貫したドメインやIPアドレスからメールを送信してください。
送信基盤を頻繁に変更すると、安定した送信実績を蓄積しにくくなります。
また、受信者が送信元を認識しやすいよう、From名もできる限り一貫させることを推奨します。
オーディエンスをセグメント化する
リスト全体へ同じメールを送信するのではなく、エンゲージメントや関心に応じて受信者を分類し、関連性の高いコンテンツを送信してください。
セグメント化することで、受信者にとって有益なメールを届けやすくなり、エンゲージメントの向上にもつながります。

メールのコンテンツと構成を最適化する

メールの内容や構成も、受信トレイへ届くかどうかに影響します。

迷惑メール判定につながりやすい表現を避ける
過度な宣伝表現、すべて大文字の文章、多すぎる感嘆符などは避け、自然で分かりやすい文章を使用してください。
たとえば、「ACT NOW!!!」のような表現ではなく、「新機能をご覧ください」など、内容を正確に伝える表現が適しています。
テキストと画像のバランスを取る
HTMLメールだけでなく、プレーンテキスト版も用意することを推奨します。
また、画像に偏りすぎない構成にし、画像が表示されない場合でも内容を理解できるよう、適切なaltテキストを設定してください。
必要な情報を明確に記載する
マーケティングメールには、分かりやすい配信停止方法を用意してください。
また、送信元の組織を受信者が認識できる情報を記載することも重要です。
メッセージをパーソナライズする
受信者の名前だけでなく、過去のやり取りや関心に応じて内容を調整すると、より関連性の高いメールを作成できます。
その結果、エンゲージメントの向上も期待できます。

送信頻度と送信量を管理する

メールの送信頻度や送信量も、Gmailによる評価に影響します。

新しい送信基盤をウォームアップする
新しいドメインやIPアドレスを使用する場合は、最初から大量に送信せず、少量から始めて徐々に送信量を増やしてください。
急激な送信量の増加を避けることで、自然な送信実績を積み上げることができます。
エンゲージメントの高いユーザを優先する
長期間メールを開いていない受信者に継続して送信すると、全体のエンゲージメント率が低下する可能性があります。
一定期間反応がない受信者には再エンゲージメントキャンペーンを実施し、それでも反応がなければ配信対象から除外することを検討してください。
一貫した送信パターンを維持する
定期的かつ予測可能な送信スケジュールを維持してください。
長期間送信していなかったにもかかわらず突然大量送信するなど、不規則な送信は避けることが重要です。
ダブルオプトインを使用する
新規購読者には、登録後にメールアドレスを確認してもらうダブルオプトイン方式を導入することを推奨します。
これにより、入力ミスや不正なアドレスを減らし、実際にメールの受信を希望するユーザを中心としたリストを構築できます。

Googleの大量送信者向けガイドラインへの対応

2024年2月、Googleは大量メール送信者向けの要件を強化しました。
Gmailアドレス宛てに大量のメールを送信する送信者は、これらの要件へ対応する必要があります。
その後も要件の適用は段階的に強化されており、要件を満たさないメールは一時的または恒久的に拒否される可能性があります。

認証要件
Gmailでは、大量送信者に対してSPF、DKIM、DMARCなどのメール認証を適切に設定することが求められています。
また、送信元IPアドレスには正引きDNSと逆引きDNSが適切に設定されている必要があります。
これらの認証を適切に設定することで、正規の送信者とスプーフィングされた送信元を区別しやすくなります。
ワンクリック・サブスクリプション解除
Gmailでは、一定の条件に該当する大量送信者に対して、マーケティングメールへワンクリック・サブスクリプション解除機能を実装することが求められています。
受信者が複雑な手続きを行うことなく、簡単に配信停止できる状態にする必要があります。
メールヘッダにList-Unsubscribeおよび必要な関連ヘッダを設定し、メール本文にも分かりやすい配信停止リンクを用意してください。
迷惑メール率の管理
迷惑メール報告率は低く維持する必要があります。
迷惑メール報告が増えると、送信者レピュテーションや今後のメール到達性へ悪影響を与える可能性があります。
Google Postmaster Toolsを利用し、迷惑メール率を継続的に確認することが重要です。
要件を満たしていない場合
要件を満たしていない状態が続くと、メールが迷惑メールへ振り分けられたり、一時的に配信が制限されたり、SMTPレベルで拒否されたりする可能性があります。
そのため、認証設定やメールリスト、送信方法を定期的に確認することが重要です。
定期的に設定を確認する
メール認証と送信方法は、一度設定すれば終わりではありません。
定期的に以下を確認してください。
  • SPF、DKIM、DMARCが正しく設定されているか
  • ワンクリック・サブスクリプション解除が正常に機能しているか
  • Google Postmaster Toolsで迷惑メール率が上昇していないか
  • 送信量に急激な変化がないか
  • 新しい送信サービスを追加した際に認証設定へ反映されているか

まとめ

Gmailの受信トレイへ安定してメールを届けるには、メール認証、送信者レピュテーション、コンテンツ品質、送信方法、Googleの送信者要件へ継続的に対応する必要があります。
まずはGoogle Postmaster Toolsや各種メール認証チェックツールを利用して、現在の設定や送信状況を確認してください。

その後、認証設定の改善、メールリストの衛生管理、コンテンツの最適化、送信パターンの見直しに取り組みます。
適切な技術設定と責任あるメール送信を組み合わせることで、Gmailの受信トレイへ届く可能性を高め、受信者からの長期的な信頼も構築できます。
メール認証の管理負担を軽減し、メール到達性を継続的に改善したい場合は、PowerDMARCを活用できます。

PowerDMARCでは、SPF、DKIM、DMARCの設定や監視を一元化し、メール認証の状況を継続的に確認できます。
Gmailへのメール到達性を改善しながらドメインを保護する方法については、無料デモをご予約ください。

よくある質問(FAQ)

Gmailへの到達性が低下した場合、改善にはどのくらい時間がかかりますか?
改善に必要な期間は、問題の原因や送信状況によって異なります。
認証設定を修正した後も、送信者レピュテーションが回復するまでには一定期間が必要になる場合があります。
メールリストを整理し、適切な認証を維持しながら、一貫した送信を続けることが重要です。
メールがGmailの迷惑メールフォルダに届いているか確認できますか?
テスト用のGmailアカウントへメールを送信したり、受信トレイ到達テストサービスを利用したりすることで確認できます。
また、Google Postmaster Toolsでは、迷惑メール率や認証状況などを確認できます。
これらの情報を組み合わせることで、Gmailへの到達性に問題がないかを把握しやすくなります。