なぜ自分のメールがバウンスするのか?

なぜ自分のメールがバウンスするのか?

2024年7月3日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 岩瀨 彩江

この記事はPowerDMARCのブログ記事 Why Are My Emails Bouncing? の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


このブログでは、「なぜ自分のメールがバウンスするのか?」というよくある質問の答えを詳しく掘り下げていきます。
メールがバウンスする理由はさまざまです。
メールアドレスが存在しない場合、受信者の受信トレイがいっぱいの場合、サーバの停止、送信者の評価が低い場合、送信ドメインのレコードに設定された厳しいDMARCポリシーなどが原因として考えられます。

一時的な理由もあれば、永久的なものもあります。
では、それぞれの問題をどのように解決できるのか見ていきましょう!

重要なポイント

  1. メールがバウンスする理由はさまざまで、受信トレイがいっぱいであること、無効なアドレス、スパムフィルタなどが含まれます。
  2. ソフトバウンスは、受信トレイの容量オーバーやメッセージサイズが大きすぎるなど、一時的な問題によって発生します。
    一方で、ハードバウンスはメールアドレス自体に恒久的な問題があることを示します。
  3. DMARCポリシーを実装することで、許可されていない送信者があなたのドメインをなりすますのを防ぎ、バウンス率を下げることができます。
  4. 良好な送信者評価を維持することは、メールがブロックされたりスパムに分類されたりしないようにするために非常に重要です。
  5. ドメインの認証を行い、スパム判定されやすい言葉の使用を避けることで、メールの到達率を大幅に向上させることができます。

メールのバウンスバックとは何か?

メールのバウンスとは、送信したメールが特定の問題により受信者のメールボックスに届かなかった場合に発生する現象です。
これは、あなたのメールアカウントまたはドメインの到達率に影響を与え、その結果、マーケティング、広報、リンク構築、販売キャンペーンなどに悪影響を及ぼします。
メールがバウンスすると、配信失敗を知らせる「配信不能レポート(NDR)」が送信者に届きます。

メールのバウンスバックの種類

「なぜ自分のメールがバウンスしているのか」を理解するためには、送信したメールがどの種類のバウンスに分類されるのかを知る必要があります。
メールのバウンスバックには、主に3つの主要なタイプがあります。

1.ソフトバウンスメール
これは、受信者のメールボックスが一杯である場合、サーバがダウンしている場合、またはメッセージのサイズが受信者のメールボックスの容量を超えている場合に、メールがバウンスバックすることを意味します。
この場合、メールアドレス自体は有効です。
2.ハードバウンスメール
ハードバウンスは、メールアドレスが無効であるか存在しない場合に発生します。
これは恒久的な原因であるため、そのメールアドレスはメーリングリストから削除する必要があります。
3.ブロックリスト登録メール
世界中で毎日送受信されるメールの約84.82%はスパムです。
そのため、ESPs(メールサービスプロバイダ)は、スパム的または悪用的なコンテンツをフィルタリングして、ユーザをスパム攻撃から保護しています。
あなたのメールがブロックリストに登録される原因としては、スパム報告、バウンス率の高さ、送信メール量の急増、または件名に「OFFER」「FREE」「XXX」「SCORE WITH BABES」「EARN PER WEEK」などのスパム的な言葉が含まれていることなどが挙げられます。

メールがバウンスする主な10の理由

メールのバウンスの種類を理解したところで、次は「なぜ自分のメールがバウンスするのか」という疑問に答えるために、考えられる原因を詳しく見ていきましょう。

1.メールボックスが一杯
すべてのメールアカウントには、ドキュメントや写真などを含む保存容量の上限があります。
この上限を超えると、受信者は新しいメールを受け取ることができません。
2.メッセージサイズが大きすぎる
メール本文や添付ファイルの内容が大きすぎて、受信サーバの制限を超える場合、メールはバウンスバックします。
ほとんどのESPs(メールサービスプロバイダ)は、10MBを超えるメールを「大きすぎる」と判断します。
3.DMARCポリシー
DMARCポリシーを「reject(拒否)」に設定している場合、あなたのドメインから送信されたメールがSPFおよび/またはDKIMチェックに失敗すると、そのメールはバウンスバックします。
これは、不正な送信者が受信者を騙して機密情報を共有させることを防ぐための仕組みです。
もし正当なメールまでバウンスバックしている場合は、DMARCポリシーを「quarantine(隔離)」または「none(なし)」に設定し直すことを検討してみてください。
4.不在通知/自動返信
受信者が仕事を休んでいる、またはメールを確認できない場合、自動返信を設定していることがあります。
このタイプのバウンスバックは、あなたのメッセージが受信者の受信ボックスに届いており、相手が復帰後に返信できることを意味します。
ただし、特定の受信者に送ったメールが何か月も自動返信でバウンスしている場合は、ドメインのメール到達率を守るために、そのアドレスをメーリングリストから削除することを検討した方が良いでしょう。
5.ブロックリスト登録
この場合、以下のいずれかの理由により、受信者のサーバによってあなたのメールがブロックされます。
  • あなたのメールアドレスがブロックリストに登録されている。
  • IPアドレスの1つが一時的にブロックされている。
  • メール送信ドメインがブロックされている。
  • 受信サーバが「許可リスト(allow list)」登録済みの送信者のみを受け入れる設定になっている。
6.既知のスパマーとして認識されている
受信者のサーバが、フィッシングやスパムのやり取りがあった履歴、またはドメインの評判に基づいて、あなたのメールをスパムと判断する場合があります。
一般的な原因は次の通りです。
  • IPアドレスの1つが一時的にブロックされている。
  • メール送信ドメインがブロックされている。
  • 「返信先アドレス」またはブランド名に悪い評判がある。
  • 一定期間にわたり送信したメールが、サーバによりスパムとして認識されている。
7.配信不能メール
「Undeliverable(配信不能)」という通知付きのNDRを受け取った場合、これは受信者のサーバが一時的に利用できない、過負荷状態である、または見つからないことを意味します。
サーバが見つからない場合、それはクラッシュしているか、メンテナンス中であることが一般的です。
数日後に再送してみることはできますが、同じエラーメッセージが続く場合、「メールアカウントがクラッシュしている」ことが原因であると考えられます。
8.無効なメールアドレス
メールアドレスの入力ミスにより、サーバがメッセージを配信できなかった場合に発生します。
この場合、「Email address does not exist(メールアドレスが存在しません)」というメッセージ付きのNDRが届きます。
9.受信者がメールをブロックしている
受信者があなたのメールアドレスを明示的にブロックしており、あなたからのメッセージを受け取りたくない場合です。
相手が送信者としてあなたのブロックを解除しない限り、メールを送ることはできません。
10.悪意のある添付ファイルの検出
メッセージ内に悪意のある添付ファイルが検出された場合、受信者のサーバはそのメールをブロックします。
これは、ウイルスやバグなど、受信者のコンピュータから情報を盗んだり破損させたりする可能性のあるファイルである場合があります。
また、添付ファイルが大きすぎる場合にも同様の問題が発生することがあります。

メールのバウンスを修正する方法

もし、メール配信のシーケンスで異常に高いバウンス率を確認した場合は、ドメインが永久にブロックされるのを防ぐために早急な対応が必要です。
以下に、問題を解決するために試すことができる6つの方法を紹介します。

1.ダブルオプトインを使用する
ダブルオプトイン方式では、新しくあなたのメールリストに登録するユーザが、自分のアカウントを確認する必要があります。
これにより、送信者の信頼性が認証され、バウンスバック率を下げることができます。
2.ドメインを認証する
メール認証は、許可された信頼できる送信者のみがあなたのドメインからメールを送信できるようにすることで、メールの到達率を向上させます。
まずは、無料のSPF、DKIM、DMARCレコードを生成できるDMARCレコードジェネレーターを使って設定を開始しましょう。
3.スパム判定されやすい単語を避ける
件名や本文にスパム判定されやすい単語を含めないようにしましょう。
「FREE(無料)」「OFF(割引)」「GET PAID(報酬)」「MILLION DOLLARS(100万ドル)」などの単語は、メールサービスプロバイダによってスパムと見なされます。

これらの単語を繰り返し使用すると、メールが拒否される可能性があります。
また、大文字や太字を多用しすぎないことも推奨されます。
4.リンクを多く入れすぎない
メール内にリンクを多く含めると、メールサービスプロバイダはそれをフィッシングの試みと疑い、受信者のメールボックスへの配信をブロックすることがあります。
代わりに、リンクをまとめたファイルを添付して送信することで、バウンスバックを防ぐことができます。
5.連続送信の間隔を空ける
メールキャンペーンで2通のメールを送る間隔として理想的なのは、約90秒です。
これは、ESP(メールサービスプロバイダ)のアルゴリズムが「人間は同時に複数のメールを送信できない」という前提に基づいているためです。

全く同時刻に複数のメールを送信すると「非人間的な活動」と判断され、バウンスバックが発生する可能性があります。
特にリンクビルディングのアウトリーチを行う場合は、高品質なリンク構築の妨げになることがあります。
6.送信者評価スコアを確認する
送信者評価スコアが低いと、メールがバウンスバックしたり、スパムフォルダに振り分けられたりする原因になります。
スコアが悪い場合、あなたのメールアカウントが一時的または永久にブロックされる可能性もあります。

まとめ

「なぜ自分のメールがバウンスするのか」については、さまざまな原因が考えられます。
メールアドレスが存在しない、メールIDを誤って入力した、受信者にブロックされている、またはあなたのメールが認証されていないなどの理由が挙げられます。

この問題を解決するには、スパム判定されやすい単語を避け、連続したメッセージ送信の間隔を保ち、SPF・DKIM・DMARCを導入することから始めてください。
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