メール詐欺を防ぐ方法

メール詐欺を防ぐ方法

2024年6月27日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 岩瀨 彩江

この記事はPowerDMARCのブログ記事 How to Stop Email Fraud? の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


電子メールは、今日最も広く使用されている通信手段の一つであり、毎日何十億通ものメールが送信されています。
しかし残念ながら、これは電子メール詐欺を行おうとするサイバー犯罪者にとって格好の標的でもあります。

電子メール詐欺には、フィッシング攻撃、ビジネスメール詐欺(BEC)、メールスプーフィングなど、さまざまな形態があります。
これらの攻撃は、金銭的損失、データの盗難、個人や組織の評判の損なわれる原因となる可能性があります。
このブログでは、電子メール認証やその他の方法、そして電子メール詐欺を防止するためのベストプラクティスについて説明します。

重要なポイント

  1. 電子メール詐欺には、人々をだまして機密情報や資金を提供させるさまざまな詐欺行為が含まれます。
  2. フィッシング攻撃は、正規の送信元を装って受信者を欺き、個人情報を漏らさせるように設計されています。
  3. ビジネスメール詐欺(BEC)の手口では、多くの場合、上級幹部になりすまして従業員の信頼を悪用します。
  4. SPF、DKIM、DMARCなどの電子メール認証プロトコルは、送信者の身元を確認し、詐欺を防止するために不可欠です。
  5. 従業員に不審なメールを見分ける訓練を行うことは、メール詐欺の被害を防ぐ上で極めて重要です。

電子メール詐欺とは何ですか?

電子メール詐欺とは、電子メールを利用して被害者をだまし、機密情報を提供させたり、金銭的な取引を行わせたりする詐欺行為のことを指します。
電子メール詐欺には、フィッシング攻撃、ビジネスメール詐欺(BEC)、メールスプーフィングなど、さまざまな形態があります。
以下では、最も一般的な電子メール詐欺の種類について詳しく説明します。

フィッシング攻撃
フィッシング攻撃とは、銀行、電子商取引サイト、ソーシャルメディアプラットフォームなどの正規の送信元を装った不正なメールを送信する行為です。
これらのメールの目的は、受信者をだましてログイン情報、クレジットカード番号、その他の個人情報などの機密情報を提供させることです。
フィッシングメールには、緊急性を装ったり、脅迫的な表現を用いたりすることが多く、受信者に冷静な判断をさせず、すぐに行動を起こさせるよう仕向けます。
ビジネスメール詐欺(BEC)
BEC(Business Email Compromise、ビジネスメール詐欺)は、「CEO詐欺」とも呼ばれ、組織内の上級幹部になりすまして、従業員をだまし、資金を送金させたり、機密情報を提供させたりする手口です。
BEC詐欺は、財務部門や人事部門の担当者を標的とすることが多く、緊急性を装ったり、信頼できる送信元からの依頼のように見せかけたりして、通常の手続きを回避するよう設計されています。
人事業務のワークフロー自動化を導入し、最新の人事監査チェックリストを維持することで、プロセスを効率化し、追加のセキュリティ対策を講じることができ、BECのリスクを軽減するのに役立ちます。
メールスプーフィング
メールスプーフィングとは、送信者のアドレスを偽装してメールを送信し、受信者に正規の送信元から送られたものだと信じ込ませる手口です。
偽装されたメールは、フィッシング攻撃、ビジネスメール詐欺(BEC)、またはマルウェア配布キャンペーンを実行するために利用されることがあります。
これらのメールは、多くの場合、有名企業や組織からのメールに見えるように巧妙に作成されており、受信者が詐欺に引っかかる可能性を高めています。
ランサムウェア/マルウェア配布
ランサムウェアやマルウェアの配布は、添付ファイルやリンクにマルウェアを仕込んだメールを送信する、もう一つの形態の電子メール詐欺です。
これらのメールは、多くの場合、受信者にすぐに添付ファイルを開くかリンクをクリックするよう促す「緊急性」を装った内容になっています。
添付ファイルを開いたりリンクをクリックしたりすると、マルウェアが受信者のコンピュータやデバイスに感染し、攻撃者が機密データにアクセスしたり、デバイスを制御したりできるようになります。

電子メール詐欺は、金銭的損失、個人情報の盗難、個人または組織の評判の失墜など、深刻な結果を引き起こす可能性があります。
そのため、常に警戒を怠らず、自分自身や組織を電子メール詐欺から守るための対策を講じることが重要です。

電子メール認証でメール詐欺を防ぐ

電子メール認証とは、メールメッセージの送信者の身元を確認するプロセスのことです。
このプロセスは、電子メール詐欺を防止する上で極めて重要です。
なぜなら、受信者がそのメールが本当に送信者本人またはその組織から送られたものであると信頼できるようにするためです。

広く使用されている電子メール認証プロトコルには、Sender Policy Framework(SPF)、DomainKeys Identified Mail(DKIM)、および Domain-based Message Authentication, Reporting & Conformance(DMARC)があります。

SPFは、ドメインの所有者が、そのドメインの名義でメールを送信することを許可されたメールサーバを指定できるプロトコルです。
DKIMは、メールメッセージに電子署名を追加し、その正当性を確認できるようにする仕組みです。
DMARCは、認証チェックに失敗したメッセージをどのように処理するかについて、メール受信者に指針を提供するポリシーフレームワークです。

電子メール詐欺を防ぐその他の方法

電子メール認証に加えて、電子メール詐欺を防止するために役立つ他の方法やベストプラクティスもあります。
その中でも最も効果的な方法の一つは、従業員に対して教育・訓練を行い、電子メール詐欺を見分け、回避する方法を習得させることです。
この訓練には、フィッシングメールの識別方法、不審なメールの見分け方、メールの真正性を確認する方法などの内容を含めるべきです。

もう一つの効果的な方法は、メールフィルターやファイアウォールを使用して、不審なメールが宛先の受信者に届くのを防ぐことです。
メールフィルターは、特定のキーワードやフレーズを含むメールをブロックするように設定でき、ファイアウォールは、既知の悪意ある送信元からのメールを遮断することができます。

電子メール詐欺を防ぐためのベストプラクティス

上記で説明した方法に加えて、個人や組織が電子メール詐欺を防止するために実践できるいくつかのベストプラクティスがあります。
それらには以下のようなものがあります。

まとめ

電子メール詐欺は、金銭的損失、データの盗難、そして評判の失墜を引き起こす可能性のある深刻な脅威です。
しかし、電子メール認証プロトコルの導入、従業員の教育・訓練、メールフィルターやファイアウォールの活用、そしてベストプラクティスの実践によって、個人や組織は電子メール詐欺の被害を受けるリスクを大幅に減らすことができます。
常に警戒を怠らず、サイバー犯罪者が電子メール詐欺を仕掛けるために使用する最新の手口や技術について最新情報を把握しておくことが重要です。