フィッシングメールとは?注意を怠らずフィッシングメールを見抜きましょう
フィッシングメールの種類を理解する
2024年2月25日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 竹洞 陽一郎
この記事はPowerDMARCのブログ記事 What is a Phishing Email? Stay Alert and Spot Phishing Emails の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。
フィッシングメールとは、受信トレイに紛れ込む偽装した詐欺師のようなものです。
信頼できる送信元を装い、機密情報を開示させたり、有害な行動を取らせることを目的としています。
これは、人間の脆弱性や騙されやすさを狙うデジタル詐欺師です。
フィッシングメールは、個人情報の盗難や金銭的損失、アカウントへの不正アクセスなど、甚大な被害を引き起こす可能性があります。
その唯一の目的はあなたを騙し、悪用することですので、常に注意し、疑いを持つことが大切です。
フィッシングメールとは?
フィッシングメールは、受信者を騙して機密情報を開示させたり、攻撃者に利益をもたらす行動を取らせることを目的とした詐欺メッセージです。
これらのメールは、銀行やオンラインサービス、知名度の高い企業など、信頼できる通信を模倣することが多いです。
フィッシングメールの仕組みとは?
フィッシングメールは、受信者に機密情報を提供させたり、特定の行動を取らせるために、欺瞞的な手法を使用します。
これらのメールは通常、信頼できる組織や個人になりすまして、受信者の信頼を得ようとします。
以下は、典型的なフィッシングメールの動作の仕組みの興味深い概要です。
- 偽装
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フィッシングメールは、しばしば銀行、ソーシャルメディアプラットフォーム、有名企業などの信頼できる送信元からのもののように見えます。
メールアドレスや内容は、本物に非常に似せて作られているため、本物の通信と区別するのが困難です。 - 緊急性や恐怖を煽る
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受信者の感情を操作するために、フィッシングメールはしばしば緊急性や恐怖感を引き起こします。
たとえば、受信者のアカウントに不正な活動があるとか、サービスがすぐに停止されるといった主張をします。
不安を煽ることで、慎重に考えることなく早急な行動を取らせようとします。 - ソーシャルエンジニアリング
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フィッシングメールは、ソーシャルエンジニアリングの手法を使って、人間の心理を利用します。
パーソナライズ、賛辞、あるいは「取り残される恐怖感」などを利用して成功率を高めるため、感情や心理的トリガーに訴えかけ、受信者の理性的な判断を抑えようとします。 - 欺瞞的なリンクや添付ファイル
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フィッシングメールには、通常、悪意のあるウェブサイトやマルウェアに感染したファイルに誘導するリンクや添付ファイルが含まれています。
リンクは一見正当なものに見えるかもしれませんが、実際には偽のウェブサイトに導かれ、そのサイトが正規の組織のログインページのように見えることがあります。
受信者がそこに資格情報を入力すると、攻撃者はそれを不正アクセスのために収集します。 - データ収集
-
フィッシングメールの目的は、ユーザ名、パスワード、クレジットカード情報、個人識別情報などの機密情報を収集することです。
これらの情報は、アイデンティティの盗難や不正取引、さまざまなアカウントへの不正アクセスに利用される可能性があります。 - 悪用
-
攻撃者が機密情報を入手した後、その情報を様々な目的で悪用します。
被害者のアカウントへの不正アクセス、金融詐欺、ブラックマーケットでの情報の売却、さらにはスピアフィッシングなどのさらなる標的型攻撃の発動に利用されます。
フィッシングメールの見分け方
フィッシングメールは、メールの形式、送信者アドレスの不一致、スペルミス、粗雑な構成、過度な主張や誘い文句を注意深く確認することで簡単に見分けることができます。
以下に詳しく説明します。
- 一般的な挨拶や敬称
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フィッシングメールは「親愛なるお客様」や「ご利用者様」など、一般的な挨拶を使用することが多いです。
正当なメールは通常、受信者の名前で挨拶します。 - 個人情報の要求
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正当な組織がメールで個人情報や金融情報を求めることはめったにありません。
社会保障番号やログイン資格情報など、機密情報を求めるメールには注意してください。 - 不審な送信者のメールアドレス
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送信者のメールアドレスを慎重に確認しましょう。
フィッシングメールは、正当なドメイン名に似た、スペルミスや怪しいドメイン名を使用している場合があります。 - 予期しない添付ファイルやダウンロード
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送信者が知っている人であっても、添付ファイルやダウンロードリンクを受け取った場合は注意が必要です。
悪意のあるファイルはマルウェアやランサムウェアを含む可能性があります。
4つの一般的なフィッシングメールの種類
スプーフィング、スピアフィッシング、ホエーリング、ファーミングは、一般的なフィッシングメールの種類です。
被害者のプロファイルや手口は若干異なる場合がありますが、組織や個人に害を及ぼす可能性があります。
- 1. メールスプーフィング
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メールスプーフィングとは、送信者のメールアドレスを偽装して、信頼できる送信元からのメールに見せかける手法です。
攻撃者は、銀行や政府機関、人気のあるオンラインサービスになりすまして、受信者から機密情報を引き出そうとします。 - 2. スピアフィッシング
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スピアフィッシングは、特定の個人や組織を狙ったフィッシングの一形態です。
サイバー犯罪者は様々な情報源から個人情報を収集し、メールをより信頼性のあるものに見せかけて成功の確率を高めます。 - 3. ホエーリング攻撃
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ホエーリング攻撃は、経営者やCEOなどの高位の人物を狙い、信頼できる同僚や関係者を装います。
これらのメールは、会社の機密情報を取得したり、不正な金融取引を開始させることを目的としています。 - 4. ファーミング
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ファーミングは、ユーザを偽のウェブサイトに気づかないうちにリダイレクトさせる手法です。
サイバー犯罪者は、DNS(ドメインネームシステム)サーバーの脆弱性を悪用したり、DNS設定を変更する悪意のあるソフトウェアを使用して、正当なURLを入力してもフィッシングサイトに誘導されるようにします。
フィッシングメールの例
以下は、フィッシングメールの例です。
これらに似たメールを受け取った際には、常に疑いを持つことが重要です。
- 1. 「緊急のアカウント確認」
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フィッシングメールはしばしば、アカウント情報を確認するよう求めたり、セキュリティ設定を更新するためにリンクをクリックするよう要求する緊急のメッセージを送ってきます。
これらの要求は、受信者に緊急感を与え、冷静にメールを判断する余裕をなくすために設計されています。 - 2. 「宝くじ当選通知」
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このフィッシングメールは、あなたが宝くじに当選したと主張し、賞金を受け取るために個人情報を提供するよう求めます。
一見すると正当な宝くじ会社からのように見えますが、実際には偽のメールです。
フィッシャーは、あなたの個人情報を使用してアイデンティティの盗難や他の犯罪を行います。 - 3. 「重要なセキュリティ更新」
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このフィッシングメールは、ソフトウェアの重要なセキュリティ更新があると主張し、リンクをクリックしてダウンロードするよう求めます。
正当なソフトウェア会社からのメールのように見えますが、実際には偽のメールです。
リンクはマルウェアを含むWebサイトに誘導し、一度ダウンロードすると、フィッシャーがあなたのコンピュータを制御できるようになります。 - 4. 「緊急の送金依頼」
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このフィッシングメールは、緊急の送金依頼があると主張し、銀行口座情報を提供するよう求めます。
正当な銀行からのメールのように見えますが、実際には偽のメールです。
フィッシャーは、あなたの銀行口座情報を使用して資金を盗みます。 - 5. 「機密の買収情報」
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このフィッシングメールは、機密の買収情報を受け取る対象に選ばれたと主張し、リンクをクリックしてダウンロードするよう求めます。
正当な会社からのメールのように見えますが、実際には偽のメールです。
リンク先にはマルウェアが含まれており、ダウンロードするとフィッシャーがコンピュータを制御できるようになります。
フィッシングメールから自分を守る方法
フィッシングメールから身を守るためには、個人や組織が警戒心を保ち、警告サインに気付き、突然の誘惑に惑わされず、フィッシングメールを見分ける訓練をし、必要なプロトコルやツールを実施してセキュリティを強化することが重要です。
フィッシングメールから身を守るための対策
- 1. 疑いを持つこと
- 個人情報を求めたり、即座の対応を促す未承諾メールには特に注意を払いましょう。
- 2. 送信者を確認する
- メールアドレスとドメインをよく確認し、正規の送信元と一致するかを確認します。
- 3. 怪しいリンクはクリックしない
- リンクの上にカーソルを置いて、クリックする前に実際のURLを確認しましょう。
- 4. 機密情報を共有しない
- 正当な組織がメールで機密情報を求めることはほとんどありません。
- 5. ソフトウェアを更新する
- オペレーティングシステム、ウイルス対策ソフト、ウェブブラウザを定期的に更新し、セキュリティ脆弱性を修正しましょう。
- 6. メール認証を実施する
- SPF、DKIM、DMARCを使ったメール認証は、フィッシングメールからドメインを保護し、なりすまし攻撃を最小限に抑えるために重要です。
フィッシングメールを報告する方法
フィッシングメールを受け取ったと疑った場合、以下の対応を取りましょう。
- メールプロバイダーに通知する
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ほとんどのメールサービスには、フィッシングメールを報告する機能があります。
メールをスパムとしてマークしたり、フィッシングを報告するオプションを探してください。 - アンチフィッシング団体に報告する
- Anti-Phishing Working Group(APWG)やInternet Crime Complaint Center(IC3)などの団体に報告することで、サイバー犯罪者への対応が促進されます。
- 偽装された組織に通知する
- フィッシングメールが信頼できる組織を装っている場合、その組織に通知して顧客保護のための適切な対策を取ってもらいましょう。
結論:フィッシングに対して常に一歩先を行く
フィッシングメールは、個人や組織にとって依然として大きな脅威です。
サイバー犯罪者の手口を理解し、適切なセキュリティ対策を採用することで、その被害を最小限に抑えることができます。
常に警戒を怠らず、リンクをクリックする前や機密情報を共有する前にもう一度考え、疑わしいメールは報告して自分や他人を守りましょう。
フィッシングやその他のメールベースの脅威からの高度な保護をご希望の場合は、ぜひお問い合わせください。
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