サイバー攻撃を未然に防ぐドメインチェッカーの活用方法

サイバー攻撃を未然に防ぐドメインチェッカーの活用方法

2024年9月9日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 岩瀨 彩江

この記事はPowerDMARCのブログ記事 How Domain Checkers Can Stop Cyberattacks Before They Happen の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


今日、ほぼすべての分野で技術革新が進む中、サイバー脅威もますます高度化しています。
これらのサイバー攻撃を防ぐために、企業は適切な防御戦略を導入する必要があります。
Terranova Securityが実施した調査によると、2024年末までにサイバーセキュリティの脅威による被害は3,000億ドルに達すると予測されています。

ドメインチェッカーは、攻撃が発生する前にサイバー攻撃を防ぐ上で重要な役割を果たします。
これらはドメイン名をスキャンし、その登録状況を監視するツールです。
将来のサイバー攻撃を示唆するような不審な活動を検出することができます。

もし、サイバー攻撃の予防におけるドメインチェッカーの役割や、ドメイン所有者にもたらすメリットについて知りたいのであれば、ぜひ続きをご覧ください。

重要なポイント

  1. サイバーセキュリティの脅威は今後大幅に増加すると予想されており、企業が防御戦略を強化する必要性が高まっています。
  2. ドメインチェッカーは、脅威の早期検出やドメイン登録の監視を通じて、潜在的なサイバー攻撃を防ぐ上で重要な役割を果たします。
  3. レジストリロックを導入することで、不正なドメイン移転を効果的に防止し、ドメインハイジャックに対するセキュリティを強化できます。
  4. ドメインの登録期間を長くすることで、ドメインの有効期限切れに起因するサイバー脅威のリスクを軽減できます。
  5. 脆弱性開示ポリシー(VDP)を策定することで、自社ドメインに関連するセキュリティ脆弱性の報告に対し、体系的に対応する仕組みが整います。

ドメインチェッカーはどのように機能するのか?

ドメインチェッカーとは、ドメイン名の利用可否や機能状況を確認するためのオンラインツールです。
このツールはドメイン名をデータベースで確認し、そのドメインが利用可能か既に取得されているかを知らせてくれます。

まず、ユーザが希望するドメイン名をツールの検索ボックスに入力します。
ドメインチェッカーは、そのドメイン名をドメイン名のデータベースで照合し、利用可能かどうかをユーザに通知します。
すでに取得されているドメイン名については、その登録情報も表示されます。
この情報には、所有者の連絡先やドメインの有効期限などが含まれます。

一部のドメインチェッカーには、追加機能も備わっています。
ユーザはこれを使って過去に登録されていたドメインの情報を確認したり、新たにドメインを登録したりすることもできます。

ドメインチェッカーが動作する詳細な機構図

ドメインチェッカーの種類

存在するドメインチェッカーには、以下の3種類があります。

シンプルな一括ドメインチェッカー
このタイプのドメインチェッカーは、通常ドメインレジストラによって提供されています。
シンプルな一括ドメインチェッカーは、入力されたドメイン名が登録済みかどうかを教えてくれる仕組みです。
検索ボックスに確認したいドメイン名を入力すると、ツールがそのリストを処理し、利用可能なドメイン名を表示します。
高度な一括ドメインチェッカー
高度な一括ドメインチェッカーでは、TLD(トップレベルドメイン)の確認も可能です。
ただし、この種のツールはどこにでもあるわけではなく、すべてのドメインレジストラが提供しているわけではありません。

ここでは、ドメイン名に加えてキーワードのチェックも可能です。
また、何千件ものドメイン名を一度に確認することもできます。
ドメイン提案ツール
その名のとおり、ドメイン提案ツールはドメイン名の候補を提案するためのツールです。
必ずしもドメイン名の可否を確認するものではなく、名前スピナーとして機能するチェッカーもあります。
キーワードを入力するだけで、そのキーワードに基づいてドメイン名を自動生成してくれます。

サイバーセキュリティにおけるドメインチェッカーの役割

ドメインチェッカーは、ドメインの状況を早期に検出・監視することで、サイバー攻撃を未然に防ぐことができます。

脅威の早期検出
ドメインチェッカーは、偽の未登録ドメインを特定するのに役立ちます。
トップレベルドメインを追跡することで、サイバー攻撃の予防につながります。
このような脅威の早期検出は、ドメインをなりすまし攻撃から守るために不可欠です。
ドメインの健全性の監視
一部のドメインチェッカーには、高度なドメイン監視機能が備わっており、ドメインレベルの脅威を特定することができます。
これにより、ドメイン所有者は重大な影響が出る前に問題を修正することができます。
また、手動での確認にかかる時間を削減し、ユーザの監視作業を効率化することができます。

サイバー攻撃からドメインを保護するための手順

サイバー攻撃からドメインを効率的に保護するための手順は、以下のとおりです。

信頼できるドメインレジストラを選ぶ
ドメインレジストラとは、ドメイン名の登録管理を行う企業です。
ドメインを登録する際は、ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)に認定されたレジストラを選びましょう。
ドメインレジストラの評判は非常に重要であり、機能やパッケージ内容よりもその信頼性を優先すべきです。
最長の登録期間を選ぶ
ドメインが最も脆弱になるのは、有効期限が切れたタイミングです。
このタイミングは、攻撃者が悪意ある方法でドメインを乗っ取る絶好の機会となります。
そのため、登録期間の間にダウンタイムが発生しないようにすることが重要です。

可能な限り長い期間でドメインを登録しましょう。
これにより、再登録の手間を減らし、ドメインの監視が容易になります。
長期登録は、ブランドのドメインに安定性をもたらす効果もあります。
レジストリロックを有効にする
レジストリロックを有効にすることは、不正なドメイン移転を防ぐ効果的な方法です。
これは攻撃者からドメインを保護するために不可欠な機能であり、登録情報を改ざんしてドメインを乗っ取る「ドメインハイジャック」を防ぐことができます。

ただし、レジストリロックだけでは十分ではありません。
レジストリとレジストラ間での追加の認証プロセスも必要です。
これには、セキュリティPINの使用、携帯電話による確認、ドメイン変更を管理する権限者の指定などが含まれます。
ドメインへのアクセスセキュリティを確保する
これは、ドメインのセキュリティを強化するための迅速な方法です。
ほとんどのドメインレジストラでは、ログイン認証情報の入力が求められます。
これにより、ドメインへの不正アクセスが制限されます。

アクセスセキュリティに加えて、レジストラが提供する追加のセキュリティ機能も考慮する必要があります。
これらの追加セキュリティにより、認可された担当者のみがドメインにアクセスできるようになります。
ドメインをプリロード対応にする
HTTP Strict Transport Security(HSTS)プリロードは、ドメインのセキュリティを強化する方法の一つです。
これは、ドメインをブラウザのHSTSプリロードリストに登録することを意味します。
一度プリロードリストに追加されると、ブラウザは初回のHTTPリクエスト前から常にHTTPS接続を強制するようになります。
これにより、安全な接続が確保され、中間者攻撃(MITM)や特定のフィッシング攻撃のリスクが軽減されます。
メール認証にDMARCを導入する
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting and Conformance)は、ドメインのメール通信を保護する仕組みです。
DMARCは、SPFやDKIMといった認証プロトコルを補完し、メールのセキュリティを向上させます。
関連記事:自分のドメインのDKIMセレクタを見つける方法
また、DMARCはメールのなりすまし攻撃を防止し、DNSを狙ったハッカーからの攻撃を困難にする、追加の認証レイヤーを提供します。
類似ドメインを登録する
類似ドメインとは、主要なドメインに似ているが、綴りがわずかに異なるものや、異なるトップレベルドメイン(TLD)を持つものを指します。
攻撃者は「タイポスクワッティング」という手法を用いて、これらの偽装ドメインを作成し、ユーザを欺いてドメインの評判を損なう恐れがあります。

このリスクを軽減するには、ドメインレジストラを通じて類似ドメインを登録することが推奨されます。
これにより、悪意のある第三者がそれらのドメインを利用して顧客を騙し、データを搾取するのを防ぐことができます。
また、これらの類似ドメインを登録しておくことで、そこへのアクセスをメインドメインにリダイレクトすることも可能です。
脆弱性開示ポリシー(VDP)を策定する
脆弱性開示ポリシー(VDP)とは、自社ドメインに関連する脆弱性報告への対応方法を定めた文書です。
報告の受領から評価、対処に至るまでの一連のプロセスが明記されています。
効果的なVDPを導入することで、法務チームと連携し、セキュリティ脆弱性への対応が効率的かつ法的・規制的要件に準拠したものになります。
ドメインを保護するための手順を表した画面

まとめ

サイバー攻撃が増え続ける中、ドメインを標的とする脅威は無数に存在しています。
これらの攻撃は、技術の進歩とともにより巧妙になっており、ドメインハイジャック、タイポスクワッティング、ドメインレジストラのハッキングなどが含まれます。

しかし、これらの攻撃は発生前に防止することが可能です。
ドメインチェッカーをはじめとした各種セキュリティ対策を講じることで、包括的な保護が実現できます。
ドメイン名は組織の「オンライン上の顔」です。サイバー犯罪者の目から常に守るよう心がけましょう。