SendGridのDMARC、SPF、DKIMレコードを設定する方法ー簡単ステップガイドー

SendGridのDMARC、SPF、DKIMレコードを設定する方法ー簡単ステップガイドー

2024年8月30日
著者: Yunes Tarada
翻訳: 岩瀨 彩江

この記事はPowerDMARCのブログ記事 How to Setup SendGrid DMARC, SPF, and DKIM Records? Easy Step-by-Step Guide の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


メールセキュリティは今日非常に重要であり、DMARC、SPF、DKIM のような認証プロトコルを設定することは、ドメインを保護するための重要なステップです。
これらのプロトコルはフィッシング、ドメインスプーフィング、ビジネスメール詐欺を防止し、メールが安全かつ確実に受信者へ届くようにします。

Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance(DMARC)は、近年実装すべき必須のプロトコルです。
DMARC は、フィッシング、直接的なドメインスプーフィング、ビジネスメール詐欺など、多くのメール起因の脅威を防止するのに役立ちます。

TwilioはDMARCがSendGridに必須要件ではないと伝えていますが、推奨しており、導入を奨励しています。
さらに、大量メール送信者がGmailやYahoo の受信箱にメッセージを送信する場合、DMARCポリシーを設定しておく必要があります。
設定していない場合、これらのメッセージは拒否される可能性があります。

では、SendGridのDMARC、DKIMSPF認証をどのように有効化できるのか見ていきましょう。

重要なポイント

  1. DMARC、SPF、DKIM のようなメール認証プロトコルは、フィッシング攻撃やスプーフィング攻撃からドメインを保護するために不可欠です。
  2. DMARC はメール脅威を軽減し、特に Gmail や Yahoo など大規模プロバイダに大量メールを送信する場合に重要です。
  3. ドメイン認証は、メールがスパムと判断される可能性を減らし、ドメインの評価全体を向上させるために重要です。
  4. SPFとDKIMの設定は、ユーザが簡単に扱えるように、SendGridによって自動的に管理できます。
  5. DMARCレポートを監視することで、ポリシーを段階的に調整し、メール到達率を維持しながらセキュリティを強化できます。

SendGridのドメイン認証を設定する

ドメイン認証とは、ドメイン名の正当性を証明するプロセスです。
ドメインを認証することで、不正使用やなりすましを防止することが重要です。
認証はメールがスパムと判断される可能性を減らし、ドメイン評価の向上にもつながります。

SPF、DKIM、DMARCは、ドメインを認証するために使用できる3つのプロトコルです。
それでは、これらを SendGrid でどのように有効化できるのか見ていきましょう。

SendGrid SPFレコードの設定方法

Twilioの送信者認証ドキュメントによると、次のように説明されています。

SendGrid SPFの自動設定

  1. SendGrid のドメイン認証設定を完了すると、SPF 認証を SendGrid が自動的に処理するよう選択できます。
  2. 自動セキュリティ設定では、SendGrid は SPF 認証を有効化するための CNAMEレコードを提供します。
  3. SendGrid から CNAME レコードを取得したら、これらのレコードをドメインネームシステム(DNS)に公開する必要があります。
  4. DNS の変更が反映されると、手動で SPF を実装・管理する必要なく、SendGrid が SPF を直接管理できるようになります。

SendGrid SPFの手動設定

  1. SendGrid の自動セキュリティ設定は、ドメイン認証ページの「Use Automated Security」チェックボックスを無効にすることでオフにできます。
  2. これで、SendGrid はドメイン用の SPF TXT レコードを提供します。
  3. SPF 認証を有効化するには、このレコードを DNS に公開する必要があります。

注意
手動の SendGrid SPF 実装を選択した場合、IP アドレスの更新や DNS 設定の変更を手動で行う必要があります。
一方、自動設定ではこれらは SendGrid によって処理されます。

SendGrid DKIM レコードの追加方法

Twilio のDKIM認証ドキュメントによると、次のように説明されています。

SendGrid DKIM の自動設定

  1. SendGrid のドメイン認証設定を完了すると、DKIM 認証を SendGrid が自動的に処理するよう選択できます。
  2. 自動セキュリティ設定を有効にするかどうかに関係なく、SendGrid はカスタムDKIM署名を提供します。
    自動セキュリティ設定の場合、SendGrid は DKIM 認証を有効化するための CNAME レコードを提供します。
  3. SendGrid から CNAME レコードを取得したら、これらのレコードをドメインネームシステム(DNS)に公開する必要があります。
  4. DNS の変更が反映されると、SendGrid が DKIM を直接管理できるようになります。
    この場合、送信ドメインに変更を加えると、自動的に SendGrid の DKIM設定にも更新が行われます。

SendGrid DKIM の手動設定

SendGrid の自動セキュリティ設定は、ドメイン認証ページの「Use Automated Security」チェックボックスを無効にすることでオフにできます。
この場合、送信ドメインに変更を加えたとき、DNS 設定を手動で更新する必要があります。
自動設定の場合と異なり、SendGrid はこれらの更新を処理しません。

SendGrid DKIM レコード例(自動セキュリティ有効時)


subdomain.yourdomain.com. | CNAME | uXXXXXXX.wlXXX.sendgrid.net
s1._domainkey.yourdomain.com. | CNAME | s1.domainkey.uXXX.wlXXX.sendgrid.net.
s2._domainkey.yourdomain.com. | CNAME | s2.domainkey.uXXX.wlXXX.sendgrid.net.

SendGrid DKIM レコード例(自動セキュリティ無効時)


em1234.yourdomain.com | MX | mx.sendgrid.net
em1234.yourdomain.com | TXT | v=spf1 include:sendgrid.net ~all
m1._yourdomain.com | TXT | k=rsa; t=s; p=MIGfMA0GCSqGSIb3DQEBAQUAA4GNADCBiQKBgQDPtW5iwpXVPiH5FzJ7Nrl8USzuY9zqqzjE0D1r04xDN6qwziDnmgcFNNfMewVKN2D1O+2J9N14hRprzByFwfQW76yojh54Xu3uSbQ3JP0A7k8o8GutRF8zbFUA8n0ZH2y0cIEjMliXY4W4LwPA7m4q0ObmvSjhd63O9d8z1XkUBwIDAQAB

SendGrid DMARC レコードの追加方法

ドメインに対して SendGrid DMARC 認証を設定するには、以下の手順に従ってください。

  1. ドメインで SPF と DKIM を実装して SendGrid のドメイン認証を完了したら、DMARCの設定を行う準備が整います。
  2. 無料のDMARCレコード生成ツールを使用して DMARCレコードを作成します。
    DMARCレポートを監視しながら、最初は「none」ポリシーから始め、徐々に「quarantine」、「reject」へ移行することが推奨されます。
  3. 生成された TXT レコードを DNS に公開します。
    DNS レコードを公開し、DNS の変更が反映されると、ドメインで DMARC が有効になります。

DMARCの構文については、DMARCタグについて学ぶことでさらに理解を深めることができます。

まとめ

SendGrid のベンダとして SendGrid を使用して送信するメールが受信者の受信トレイに正常に届くように、SendGrid DMARCアライメントはSPF と DKIMと共に機能します。
認証は最終的にメール配信パフォーマンスを向上させ、ブランドの信頼性を高めるのに役立ちます。
高度なメール認証ソリューションについては、ぜひお問い合わせください。

コンテンツのレビューとファクトチェックプロセス
この記事はメールセキュリティの専門家が監修し、Twilio が公開する公式ドメイン認証ドキュメントを参照しています。
関連する Twilio SendGrid のドキュメントはこちらから確認できます。