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メール到達率に関する10の主な問題とその解決方法


著者: Ayan Bhuiya
翻訳: 東條 百々朱

この記事はPowerDMARCのブログ記事 Top 10 Email Deliverability Issues and How to Fix Them の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの国内正規代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


主なポイント

  1. 送信者レピュテーションの低下は、メールが迷惑メールフォルダーへ振り分けられる主な原因の1つです。
    各種指標を継続的に監視し、メールリストを健全な状態に保つことが重要です。
  2. SPF、DKIM、DMARCなどのメール認証が適切に設定されていない場合、メールボックスプロバイダーによってメールが拒否されたり、迷惑メールとして判定されたりする可能性があります。
  3. 迷惑メールと判定されやすい表現、すべて大文字のテキスト、過剰な句読点、画像に対してテキストが極端に少ない構成、不審なリンク、不適切なHTMLなどは、迷惑メールフィルタによる判定に影響する可能性があります。

メールキャンペーンの購読者数が10,000人に達したとします。
返信やクリック、コンバージョンを期待しているにもかかわらず、思うような反応が得られません。
問題はコンテンツではなく、そもそもメールの大半が受信トレイへ届いていないことにあるかもしれません。

メール到達率の問題は、企業の規模を問わず発生します。
データによると、正規のメールであっても、約6通に1通が受信トレイへ届いていません。
これは単なる技術的な問題ではありません。

売上の損失や送信者レピュテーションの低下、顧客とつながる機会の損失にもつながります。
このガイドでは、メール到達率に関する代表的な10の問題を取り上げ、それぞれの解決方法を具体的に説明します。

メール到達率とは?

メール到達率とは、送信したメールが迷惑メールフォルダーなどではなく、受信者の受信トレイへ適切に届く割合や可能性を示すものです。
「メール配信」と「メール到達率」は似ていますが、意味が異なります。
メール配信とは、受信側のメールサーバーがメッセージを受け入れたことを意味します。

一方、メール到達率とは、そのメッセージが実際に受信トレイへ届いたかどうかを示します。
すべてのメールが受信サーバーに受け入れられ、配信率が100%だったとしても、その大半が迷惑メールフォルダーへ振り分けられていれば、メール到達率が高いとはいえません。
メール到達率を左右する主な要素には、送信者レピュテーション、メール認証、コンテンツの品質があります。

送信者レピュテーションは、メールボックスプロバイダーから見た過去の送信実績や信頼性を示します。
メール認証は、そのドメインからメールを送信する正当な権限があるかを確認する仕組みです。

また、メールの内容や構成も、受信トレイへの到達に影響します。
Gmail、Outlook、Yahooなどのメールボックスプロバイダーは、さまざまなシグナルをもとにメールを評価しています。
これらの評価によっては、企業から送信された正規のメールであっても、受信トレイへ届かない場合があります。

メール到達率に関する一般的な問題

ここでは、メールが受信トレイへ届くのを妨げる代表的な10の問題と、それぞれの解決方法を紹介します。

1.送信者レピュテーションが低い

送信者レピュテーションは、メール送信者の信頼性を示す信用スコアのような指標です。
メールボックスプロバイダーは、これまでの送信状況や受信者の反応などをもとに送信者を評価し、その結果をメールの振り分けに利用します。
レピュテーションを低下させる主な要因には、高いバウンス率、迷惑メールへの苦情、低いエンゲージメント、送信量の急増、ブロックリストへの登録などがあります。

解決方法
  • Google Postmaster ToolsやMicrosoft SNDSを使用して、送信状況やレピュテーションに関する情報を確認してください。
  • メールリストを整理し、無効なアドレスや長期間反応のないユーザーを必要に応じて除外してください。
  • 新しいIPアドレスを使用する場合は、2~4週間程度かけて送信量を徐々に増やしてください。
  • 開封率、バウンス率、迷惑メールへの苦情率などの指標を継続的に監視してください。
  • 大量のメールを継続的に送信する場合は、必要に応じて専用IPの利用を検討してください。

2.メール認証が設定されていない、または設定に誤りがある

メール認証は、送信元が正当であることを受信側が確認するための重要な仕組みです。
適切な認証が設定されていない場合、メールボックスプロバイダーが送信元の正当性を十分に確認できず、メール到達率に影響する可能性があります。
代表的な3つのメール認証方式は、SPF、DKIM、DMARCです。

解決方法
  • DNSにSPFレコードを設定し、正当なメール送信元が適切に含まれていることを確認してください。
  • 利用しているメールサービスプロバイダーでDKIM署名を有効にしてください。
  • DMARCは、まずp=noneで認証状況を監視し、すべての正当な送信元が適切に認証されていることを確認したうえで、p=quarantine、最終的にはp=rejectへの移行を検討してください。
  • メール認証の確認ツールを使用して、SPF、DKIM、DMARCが正しく設定されているか確認してください。

PowerDMARCでは、SPF、DKIM、DMARCを一元的に管理できるほか、認証状況を把握するためのレポート機能などを利用できるため、メール認証の設定と運用を効率化できます。

3.迷惑メールへの苦情率が高い

受信者がメールを迷惑メールとして報告すると、そのメールが望まれていない可能性を示すシグナルとして、メールボックスプロバイダーの評価に影響します。
苦情が増えると送信者レピュテーションが低下し、その後のメール到達率にも悪影響を及ぼす可能性があります。

解決方法
  • 新規購読者にはダブルオプトインを導入し、本人がメールの受信を希望していることを確認してください。
  • 配信停止リンクは、見つけやすく操作しやすい場所に設置してください。
  • 登録時には、配信するコンテンツの種類や頻度を明確に伝えてください。
  • メールリストをセグメント化し、それぞれのユーザーに関連性の高いコンテンツを配信してください。
  • フィードバックループを監視し、苦情が発生した場合は速やかに対応してください。
  • 購読者が完全に配信停止するだけでなく、受信するメールの種類や頻度を変更できるプリファレンスセンターを用意することも有効です。

4.コンテンツが迷惑メールフィルタによる判定に影響している

正規のメールであっても、迷惑メールと判断されやすい要素が多く含まれていると、迷惑メールフォルダーへ振り分けられる可能性があります。
現在の迷惑メールフィルタは、メール本文だけでなく、送信元情報、リンク、HTMLの構造、受信者の反応など、さまざまな要素をもとに判定します。
迷惑メールと判定されやすい表現の多用、すべて大文字のテキスト、過剰な句読点、画像に対してテキストが極端に少ない構成、不審なリンク、不適切なHTMLなどは、判定に悪影響を及ぼす可能性があります。

解決方法
  • テキストと画像のバランスを意識し、画像だけに依存したメールは避けてください。
  • 過度に宣伝的な表現を避け、自然で分かりやすく、受信者にとって価値のある文章を作成してください。
  • 適切なHTMLを使用し、複数のメールクライアントで正しく表示されるか確認してください。
  • 「From」の表示名には、受信者が送信元を認識しやすい名称を使用してください。
  • 受信者の属性や関心に応じてコンテンツをパーソナライズし、信頼関係の構築につなげてください。

5.無料メールサービスのドメインから送信している

ビジネス用途でGmail、Yahoo、Hotmailなどの無料メールサービスのアドレスを使用すると、独自ドメインを利用する場合と比べて、ブランドとしての信頼性やメール認証の管理に制約が生じます。
無料メールサービスのドメインは送信者自身が管理しているわけではないため、自社の要件に合わせてSPF、DKIM、DMARCを自由に設定することはできません。

解決方法
  • ビジネス用の独自ドメインを取得してください。
  • 信頼できるメールサービスプロバイダーを利用して、ビジネス用メール環境を構築してください。
  • 独自ドメインにSPF、DKIM、DMARCなどのメール認証を設定してください。
  • ビジネス上のメールには、原則として自社の独自ドメインを使用してください。

6.非アクティブまたは未検証のメールリストを使用している

古いメールリストや十分に確認されていないメールリストには、無効なメールアドレス、入力ミスのあるアドレス、スパムトラップなどが含まれている可能性があります。
このようなアドレスへの送信を続けると、バウンス率や送信者レピュテーションに悪影響を及ぼし、正当な購読者へのメール到達率まで低下する可能性があります。

解決方法
  • メール検証サービスなどを活用し、メールリストを定期的に確認してください。
  • ハードバウンスとなったアドレスは速やかに削除してください。
  • 6~12か月など、一定期間反応がない購読者については、配信を停止する基準を設けることを検討してください。
  • 非アクティブなユーザーを削除する前に、再エンゲージメントキャンペーンを実施し、引き続きメールの受信を希望するか確認する方法もあります。
  • メールリストの購入は避けてください。
    購入したメールリストには、無効なアドレスやスパムトラップなどが含まれている可能性があり、送信者レピュテーションを損なうリスクがあります。

7.配信停止リンクがない

マーケティングメールに適切な配信停止手段を設けることは、各国・地域の法令やメール送信に関する要件へ対応するうえで重要です。
配信停止の方法が分かりにくい場合、受信者が代わりにメールを迷惑メールとして報告する可能性もあります。

解決方法
  • すべてのマーケティングメールに、分かりやすい配信停止リンクを設置してください。
  • 受信者が簡単に見つけられる場所に配置し、分かりやすい表現を使用してください。
  • 配信停止リクエストは、適用される法令やプロバイダーの要件に従って速やかに処理してください。
  • 対象となるメールでは、ワンクリック・サブスクリプション解除を適切に実装してください。
  • 複数のメールリストを運用している場合でも、配信停止の設定が適切に反映される仕組みを整えてください。

8.IPアドレスまたはドメインがブロックリストに登録されている

メールのブロックリストとは、迷惑メールや不審なメール送信との関連が確認されたIPアドレスやドメインなどを登録するデータベースです。
IPアドレスやドメインがブロックリストに登録されると、メールボックスプロバイダーによってメールが拒否されたり、迷惑メールフォルダーへ振り分けられたりする可能性があります。

解決方法
  • MXToolbox、MultiRBL、Spamhausなどを利用して、ブロックリストへの登録状況を確認してください。
  • 登録されている場合は、その原因を特定し、最初に根本的な問題を解決してください。
  • 必要に応じて、該当するブロックリストの運営元へ登録解除を申請してください。
  • 再登録を防ぐため、メールの送信方法やリスト管理を見直してください。
  • IPアドレスやドメインのレピュテーションを継続的に確認できるよう、監視体制を整えてください。

9.送信頻度が不適切、または送信量が急増している

メールボックスプロバイダーは、送信量や送信頻度などのパターンも評価しています。
通常とは異なる急激な送信量の増加は、不正利用や迷惑メール送信の兆候と判断され、メール到達率に影響する可能性があります。

解決方法
  • できるだけ一貫した送信パターンを維持し、メールボックスプロバイダーからの信頼を徐々に構築してください。
  • 新しいIPアドレスを使用する場合は、送信状況を確認しながら数週間かけて段階的に送信量を増やしてください。
  • 大規模なキャンペーンを予定している場合は、急激に送信量を増やすのではなく、事前に計画を立ててください。
  • 必要に応じて、大量のメールを一度に送信せず、時間を分けて送信してください。
  • 送信量を増やす際は、バウンス率や苦情率、エンゲージメントなどを注意深く監視してください。
  • 季節的なキャンペーンのみを実施している場合でも、長期間まったく送信しない状態から突然大量送信することは避けてください。

10.エンゲージメントが低い

メールボックスプロバイダーは、受信者がメールをどのように扱っているかを、メールの評価に利用する場合があります。
メールが継続的に無視されたり、削除されたり、迷惑メールとして報告されたりすると、受信者にとって価値の低いメールだと判断され、その後のメール到達率に影響する可能性があります。

解決方法
  • 件名やプレビューテキストを改善し、受信者の関心を引く内容にしてください。
  • ユーザーの属性や行動に基づいてメールリストをセグメント化し、より関連性の高いコンテンツを送信してください。
  • 長期間反応のない購読者については、再エンゲージメント施策を実施したうえで、必要に応じてメールリストから除外してください。
  • 対象ユーザーがメールを確認しやすい曜日や時間帯を分析し、適切なタイミングで送信してください。
  • すべてのメールで、受信者にとって有益な情報を提供してください。
  • 宣伝だけに偏らず、役立つ情報や知識、サポートにつながる内容を取り入れてください。
  • 名前だけでなく、ユーザーの関心や行動なども活用してパーソナライズしてください。

メール到達率の監視と改善に役立つツール

適切なツールを活用することで、メール到達率の問題を効率的に発見・改善できます。
これらのツールを利用すると、送信者レピュテーションの確認、メール認証の検証、キャンペーンのメール到達率に影響している問題の特定などができます。
以下は、メールのパフォーマンスを監視、テスト、改善するための代表的なツールです。

PowerDMARC
DMARC、SPF、DKIMの管理をはじめ、脅威情報の可視化やDNS設定を効率化する機能など、包括的なメール認証機能を提供します。
PowerDMARCは世界中の10,000社を超える顧客に利用されており、2025年には3四半期連続でDMARC Software Management分野のG2 Leaderに選出されました。
Google Postmaster Tools
Gmail宛てのメール送信に関する各種データを確認でき、迷惑メール率や認証状況などの把握に役立ちます。
Microsoft SNDS
Outlook.comなどへの送信に使用するIPアドレスに関するデータを確認できます。
Mail-Tester
メールをテスト送信し、迷惑メールと判定される可能性や設定上の問題を確認できるツールです。
MXToolbox
ブロックリストの確認やDNSチェックなどを利用できます。
GlockApps
主要なメールサービスを対象とした受信トレイへの到達状況をテストできます。

今後のメール到達率問題を防ぐ

メール到達率を維持するには、一度設定して終わりではなく、継続的な監視と改善が必要です。
日常的なメール運用に適切な対策を取り入れることで、受信トレイへの到達率を維持し、将来的に対応へ多くの時間やコストを要するレピュテーション問題を防ぐことができます。
以下の取り組みを日常的なメール運用に取り入れてください。

問題が発生してからメール到達率を回復させるよりも、問題を未然に防ぐ方が負担を抑えられます。
継続的な監視とメンテナンスによって、大きな問題に発展する前に対処することが重要です。

まとめ

メール到達率を高めるには、適切なメール送信のベストプラクティスを守り、受信者の意思を尊重し、送信元の信頼性を継続的に維持することが重要です。
送信者レピュテーションの低下、メール認証の設定ミス、適切に管理されていないメールリストなどは、メール到達率を低下させる代表的な原因です。
これらの問題を一つずつ改善することで、受信トレイへ届きやすいメール送信環境を整えることができます。

まずは、メール認証の設定状況を確認してください。
SPF、DKIM、DMARCをまだ設定していない場合は、優先的に対応しましょう。

そのうえで、メールリストを健全な状態に保ち、コンテンツの品質や送信パターンを継続的に改善してください。
メール到達率の問題を根本から改善したい場合は、PowerDMARCのメール認証プラットフォームを活用することで、認証状況を可視化し、より安全で信頼性の高いメール送信環境の構築を進められます。

よくある質問(FAQ)

適切なメール到達率はどのくらいですか?
一般的に、95%以上のメール到達率は良好な水準とされています。
90%を下回っている場合は、送信者レピュテーション、メール認証、メールリストの品質などに問題がないか確認することをおすすめします。
画像やリンクによってメール到達率が低下することはありますか?
メール内の画像やリンクの使い方が、迷惑メールフィルタの判定に影響する場合があります。
画像ばかりでテキストが極端に少ないメールや、不審なドメインへのリンク、必要以上に多くのリンクを含むメールは、メール到達率に悪影響を及ぼす可能性があります。
特定の比率だけを基準にするのではなく、テキストと画像を適切なバランスで使用し、信頼できるリンク先のみを設定することが重要です。