2026年版 VMC証明書プロバイダおすすめ一覧
著者: Ahona Rudra
翻訳: 東條 百々朱
この記事はPowerDMARCのブログ記事 Top VMC Certificate Providers in 2026 の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。
主なポイント
- Verified Mark Certificate(VMC)は、BIMI標準に基づき、メール受信トレイに表示される商標登録済みロゴを認証するデジタル証明書です。
- VMCはブランドの信頼性や視認性、メールエンゲージメントの向上に役立ち、DMARC、SPF、DKIMに加え、各メールサービス提供者の認証・表示ポリシーと連携して機能します。
- BIMIへの対応は主要なメールサービスで拡大しており、ロゴを表示するためにVMCが必要となるケースも増えています。
- 優れたVMCプロバイダは、信頼されたルート証明書、厳格な検証プロセス、安全に運用されている証明書発行基盤を備えています。
- VMCを取得するには、事前にDMARCポリシーを適用モード(
p=quarantineまたはp=reject)へ設定しておく必要があります。 - PowerDMARCはGlobalSignとの連携により、DMARC要件への準拠からBIMI設定、VMCの発行までを効率的に支援します。
メール受信トレイにブランドロゴを表示することで、ブランドへの信頼性を高め、メールエンゲージメントや認知度の向上につながります。
Brand Indicators for Message Identification(BIMI)とVerified Mark Certificate(VMC)は、組織が商標登録済みロゴを認証し、GmailなどBIMIに対応したメールサービスで表示できるようにするための仕組みです。
VMCは、ブランドがそのロゴの商標権を保有していることを証明する高信頼性のデジタル証明書です。
BIMIの普及が進む中、Google(Gmail)やApple Mailなど、多くのメールサービスでは、ブランドロゴを表示するためにVMCが必要となっています。
ただし、すべてのメールサービスでVMCが必須というわけではありません。
サービスによっては、自己宣言型のロゴや独自の認証方式を採用している場合もあります。
優れたVMCプロバイダの条件
VMCプロバイダの信頼性は、BIMI導入を成功させるうえで重要なポイントです。
優れたプロバイダは、次のような技術面・運用面の特徴を備えています。
- 認可と信頼ストアへの登録
- 認証局(CA)は、VMCを発行できる認定プロバイダであり、そのルート証明書は主要な信頼ストアへ登録されている必要があります。
- 厳格な検証プロセス
- プロバイダは厳格な検証プロセスを実施し、組織情報と公的な商標データベースの両方を照合する必要があります。
検証は、AuthIndicators Working Group(AWG)が策定した「Minimum Security Requirements for Issuance of Mark Certificates」に準拠して実施されます。 - 専門的な技術サポート
- サポート担当者は、BIMIの仕組み全体について十分な知識を備えている必要があります。
具体的には、DMARCポリシーの前提条件、SVG Tiny Portable/Secure(SVG Tiny PS)の仕様、そして最終的に公開するBIMI DNSレコードの構文まで理解していることが求められます。 - 安全に運用されている証明書発行基盤
- 認証局自身の公開鍵基盤(PKI)は、安全かつ適切に運用されている必要があります。
- DMARC要件への準拠支援
- 付加価値として、DMARC要件への準拠を支援する仕組みを提供しているプロバイダもあります。
例えば、独自の診断ツールやDMARC管理プラットフォームとの連携機能などです。
導入前には、BIMIグループが公開している最新のVMC発行要件を確認しておきましょう。
VMC証明書プロバイダ一覧
ここでは、現在Verified Mark Certificateを発行している主な認証局(CA)を紹介します。
BIMIグループでは、「VMC Issuer Information」ドキュメントで、最初の3つのMark Verifying Authority(MVA)を公開しています。
免責事項
AuthIndicators Working Group(AWG)はBIMIプロトコルの技術仕様を策定していますが、Mark Verifying Authority(MVA)の認定や認証は行っていません。
BIMIに対応する各メールサービス提供者は、それぞれ独自の基準でMVAの証明書を受け入れるかどうかを判断しています。
そのため、あるメールサービスで受け入れられる証明書が、他のメールサービスでも利用できるとは限りません。
1.GlobalSign
- 概要
- GlobalSignは、信頼性の高い公開鍵基盤(PKI)とID管理サービスを提供する認証局であり、そのサービスの一つとしてVMCを提供しています。
- 主な特徴
- 信頼性の高いPKI基盤を活用し、証明書ライフサイクルを安定して管理できます。
申請者は、対象地域で認められた商標登録機関に登録されたロゴを所有している必要があります。
導入時には、発行されたPrivacy Enhanced Mail(PEM)ファイルを公開Webサーバへ配置し、それに対応するBIMI TXTレコードをDNSへ設定します。
PowerDMARCではホスト型BIMIを利用することで、この作業を大幅に簡素化できます。
ホスト型BIMIは、GlobalSignによるVMCの取得、BIMI準拠SVGへのロゴ変換、BIMIロゴと証明書のホスティングまでを一括で提供し、メール受信トレイへのロゴ表示を効率よく実現します。 - このプロバイダが適している組織
- GlobalSignは、技術力を重視する企業や組織に適しています。
導入手順が明確で、段階的にBIMIを導入できる点も特長です。
特に、DMARCポリシーをまだ適用していないものの、BIMI導入に必要な要件を効率よく満たしたい企業に適しています。
2.SSL.com
- 概要
- SSL.comは、SSL/TLS証明書、コード署名証明書、文書署名証明書など、さまざまなデジタル証明書を提供する認証局です。
また、AuthIndicators(BIMI)の要件に基づき、Verified Mark Certificate(VMC)を含むMark Certificateの発行にも対応しています。 - 主な特徴
- AuthIndicators Working Group(AWG)が策定した「Minimum Security Requirements for Issuance of Mark Certificates」に基づいてMark Certificateを発行しており、SSL.comが発行するMark Certificate(VMCを含む)は、自社のCertificate Policy / Certification Practice Statement(CP/CPS)で定められた要件を満たしています。
また、Mark Certificate Subscriber Agreementを公開リポジトリで公開しています。
さらに、VMC用ルート認証局を含むルート証明書および中間証明書も公開リポジトリから入手できます。 - このプロバイダが適している組織
- すでにSSL.comのSSL/TLS証明書やコード署名証明書などを利用している組織であれば、証明書管理を1つの認証局へ集約できます。
また、公開されているCP/CPSに基づいて運用されているため、VMCに関するポリシーや法的文書を確認しやすい点もメリットです。
VMC向けのルート証明書や中間証明書も公開されており、VMC向けPKI基盤を整備していることが分かります。
3.DigiCert
- 概要
- DigiCertは、高信頼性デジタル証明書市場を代表する認証局の1つです。
VMCはCertCentral上で一元管理でき、多くのIT部門にとって使い慣れた管理環境を提供しています。
また、正式な商標登録前でも利用できるCommon Mark Certificate(CMC)を提供しており、他社との差別化につながるサービスとなっています。 - 主な特徴
- 登録済み商標向けのVMCに加え、未登録ロゴ向けのCMCにも対応しています。
DigiCertのVMCは、Gmailで青い認証チェックマークを表示するための有効な方法の一つです。
証明書やSVGロゴは、DigiCertでホスティングすることも、自社環境でホスティングすることも可能です。
また、複数のブランドロゴを管理できるため、サブブランドや期間限定キャンペーンなどにも柔軟に対応できます。
すべてのMark CertificateはCertCentral上で管理されるため、他のPKI資産とまとめて運用できます。 - このプロバイダが適している組織
- すでにCertCentralを利用している大企業には特に適しています。
証明書を一元管理できるため、運用負荷の軽減につながります。
また、ブランドは確立しているものの商標登録が完了していない企業にとっても、CMCは有力な選択肢となります。
4.Sectigo
- 概要
- Sectigoは、大企業だけでなく、中小企業でもBIMIを導入しやすいサービスを提供しています。
標準的なVMCに加え、正式な商標登録が完了していないブランド向けにCMCを提供している点が特徴です。 - 主な特徴
- 政府へ登録済みの商標向けVMCと、12か月以上継続して使用されているロゴ向けCMCの両方を提供しています。
VMCを発行する前に、DMARCポリシーが30日以上にわたりp=quarantineまたはp=rejectへ設定されていることを条件としています。
申請するロゴは、HTTPSで公開された正方形のSVGファイルである必要があります。 - このプロバイダが適している組織
- Sectigoは、中小企業やスタートアップ、商標登録前のブランドを使用している企業に適しています。
CMCを利用することで、商標登録の完了を待たずにBIMIを導入できます。
VMCプロバイダ比較
| プロバイダ | 主な特徴 | 適した組織 |
|---|---|---|
| GlobalSign | 段階的な導入支援、自動証明書管理、複数組織・ユーザの一元管理 | BIMI設定からVMC取得まで一貫した支援を求める企業 |
| SSL.com | SSL/TLS、コード署名、文書署名、VMCなど幅広い証明書を提供 | 複数種類の証明書を1つの認証局で管理したい組織 |
| DigiCert | CertCentralによる一元管理、CMC対応、Gmailの青い認証チェックマークに対応 | DigiCert環境を利用している大企業や商標登録前のブランドを持つ企業 |
| Sectigo | CMCを提供し、導入しやすい申請プロセス | 中小企業、スタートアップ、短期間でBIMIを導入したい企業 |
PowerDMARCとGlobalSignで数日以内にVMCを取得しましょう
VMCを導入する際に最も大きな課題となるのは、証明書の購入ではなく、DMARCポリシーを適用モードへ移行することです。
PowerDMARCはGlobalSignと連携し、DMARC要件への対応からVMCの取得までを一元的に支援します。
まず、PowerDMARCプラットフォームを利用して、正当なメール配信へ影響を与えることなく、DMARCポリシーを安全にp=quarantineまたはp=rejectへ移行します。
その過程で、DMARC集計レポート(RUA)の分析、メール送信元の特定、SPF・DKIM設定の最適化を支援し、VMC申請に必要な技術要件を満たせるようサポートします。
DMARCポリシーが適切に適用され、PowerDMARCで要件を満たしていることを確認できると、GlobalSignを通じたVMC取得手続きもスムーズに進められます。
この一元的な支援体制により、DMARC管理ベンダと認証局を個別に調整する必要がなくなり、初期診断からBIMI導入までを効率よく進めることができます。
まとめ
この記事は情報提供を目的としています。
VMCは、一部のメールサービスでブランドロゴを表示するための重要な要件ですが、取得しただけですべてのメールサービスでロゴが表示されることを保証するものではありません。
最終的にロゴが表示されるかどうかは、各メールサービス提供者の実装ポリシーや技術要件によって決まります。
まずは、自社ドメインのメール認証の設定状況を確認しましょう。
DMARCが適切に設定され、VMCを取得できる状態になっているかを確認することが重要です。
無料のドメイン分析ツールを利用すれば、ドメインの保護状況やVMC取得の準備状況を簡単に確認できます。
よくある質問
- 1.VMCとは何ですか?
- VMC(Verified Mark Certificate)は、ブランドロゴを認証するためのデジタル証明書です。
メールサービスに対し、送信者情報とともに表示される商標登録済みロゴの権利を保有していることを証明します。 - 2.BIMIにはVMCが必要ですか?
- GmailやApple Mailなど、多くのメールサービスでは、有効なVMCがなければブランドロゴは表示されません。
ただし、すべてのメールサービスでVMCが必須というわけではなく、一部のサービスでは別の方式が採用されています。 - 3.VMCとCMCの違いは何ですか?
- VMCは、登録済み商標を持つブランド向けの証明書です。
一方、Common Mark Certificate(CMC)は、正式な商標登録は完了していないものの、継続的に使用されているブランドロゴ向けの証明書です。 - 4.複数のサブドメインで1つのVMCを使用できますか?
- 同じブランドロゴを使用する場合は、1つのVMCを複数のドメインやサブドメインで利用できます。
ただし、異なるブランドロゴを使用する場合は、それぞれに対応したVMCを取得する必要があります。 - 5.VMCの有効期限が切れるとどうなりますか?
- VMCの有効期限が切れると、VMCを必要とするメールサービスではブランドロゴが表示されなくなります。
引き続きロゴを表示するには、証明書を更新する必要があります。