サイバーセキュリティプロバイダが提供する「24時間365日の監視」「インシデント対応」「リスク評価」などの包括的なサービス内容と、企業との強固なパートナーシップを表現したイメージ画像

セキュリティサービスの適切なプロバイダの選び方


著者: Milena Baghdasaryan
翻訳: 古川 綾乃

この記事はPowerDMARCのブログ記事 Cybersecurity Services: How to Choose the Right Provider の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


主なポイント

  1. サイバー攻撃が継続的に発生していること、コンプライアンス要件の高まり、そして業務環境の変化により、セキュリティサービスへの投資の必要性が高まっています。
  2. 優れたセキュリティサービスには、監視、インシデント対応、リスク評価、トレーニング、コンプライアンス支援が含まれている必要があります。
  3. サイバーセキュリティプロバイダを選定する際には、価格だけで判断すること、業界知識を軽視すること、24時間365日のサポートやSLAを確認しないことなどの失敗を避けることが求められます。

Global Cybersecurity Outlook(GCO)2025によると、サイバー分野の経営幹部の72%が、サイバー対応型詐欺、フィッシング攻撃、ソーシャルエンジニアリング、ID盗難の急増により、過去1年間でサイバーリスクが増加したと回答しています。
これは、企業や個人がサイバーセキュリティを軽視した場合、高額な被害を受ける可能性があることを示しています。
サイバー脅威を取り巻く環境が拡大する一方で、それに対抗するためのツールも進化しています。

増大する脅威への対応を背景に、セキュリティサービス市場は急速に成長しています。
世界市場規模は2025年までに1,965億1,000万米ドルに達すると予測されており、2030年まで年平均成長率(CAGR)5.94%で安定的に成長すると見込まれています。

あらゆるクリックが攻撃の入口になり得る現在、リスクはこれまで以上に高まっています。
しかし、適切なセキュリティサービスプロバイダを選ぶことで、危険性が高まるデジタル環境においても、リスクを未然に防ぎ、データを保護できます。

セキュリティサービスが必要になるのはどのような時か

多くの企業では、実際に問題が発生するまで、基本的なアンチウイルス対策を超えた高度なサイバーセキュリティ対策の必要性を十分に認識できていないのが現状です。
実際には、セキュリティ侵害、ランサムウェア攻撃、フィッシング詐欺、あるいはセキュリティコンプライアンスに関する警告を受けて初めて、経営陣は自社の防御体制が不十分であることに気付くケースが少なくありません。
しかし、インシデントが発生してから対応するのでは、企業に大きな損害をもたらす可能性があります。

サイバーセキュリティへの投資が必要である兆候は、より深刻な攻撃が発生するかなり前から現れていることが多くあります。
こうした兆候を早期に認識することで、金銭的損失だけでなく、長期的な信用失墜を防ぐことにもつながります。
社内ITチームが過度な負荷を抱えていたり、リスクを適切に調査・対処するためのツールを十分に備えていない場合は、専門的なセキュリティサービスを導入することが有効です。

小規模であっても、繰り返し発生するセキュリティ問題は、サイバーセキュリティへの投資が必要であることを示す初期兆候となることが少なくありません。
マルウェアの検出、チームを狙ったフィッシングメール、不審なログイン試行、原因不明のシステム遅延などは、すでに自社がサイバー犯罪者の標的になっている可能性を示しています。
こうした兆候は、より深刻な攻撃の前触れである場合も少なくありません。

また、コンプライアンス要件の増加によって必要性が明確になる場合もあります。
医療、金融、小売などの業界では、HIPAA、PCI-DSS、GDPRといった厳格な基準への対応が求められます。
必要な保護対策の実装、監査対応、継続的な準拠維持には、専門的なサイバーセキュリティ知識が欠かせず、社内チームに大きな負担を与える可能性があります。

事業成長もまた、大きな転換点となり得ます。
中小企業が成長するにつれて、従業員数の増加、ハイブリッドワークモデルの導入、クラウドへのシステム移行、サードパーティツールの統合などが進みます。
これまで少数のデバイスとユーザのみを管理していた環境が、数百のエンドポイントとアクセス権限を管理する環境へと変化し、社内体制だけでは対応が難しくなっていきます。

大企業では、組織規模の複雑さそのものが課題になります。
合併、買収、新規事業部門の設立、グローバル展開によって、攻撃を受ける可能性のある範囲はさらに広がります。
新しいシステムの導入や新たな地域展開のたびに新たなリスクが生まれ、それに対応するには高度なツールと統合的な管理体制が必要になります。

十分に整備されたIT部門であっても、リアルタイムの脅威インテリジェンスや、セグメント化されたネットワークアーキテクチャに対応したセキュリティサービスによって、より高度な防御体制を実現できます。
リスクが社内対応能力を上回った時点で、セキュリティサービスは「選択肢」ではなく「必須」になります。

セキュリティサービスには何が含まれるべきでしょうか?

サイバーセキュリティ支援の必要性を認識した後、次に重要となるのは、「サイバーセキュリティのマネージドサービスには実際に何が含まれるべきか」という点です。
優れたセキュリティサービスプロバイダは、企業の安全を維持するうえでセキュリティ上重要な領域に幅広く対応するソリューションを提供する必要があります。

脅威の監視と検知
サイバー攻撃はいつ発生してもおかしくないため、防御体制は24時間365日稼働していることが求められます。
サービスには、エンドポイント、ネットワーク、サーバ、クラウド環境全体を対象としたリアルタイム検知機能が含まれるべきです。
これには、不正なログイン試行やデータ流出の兆候など、異常な挙動の検知も含まれます。
こうした問題を早期に発見することで、被害範囲を限定し、より深刻な障害を防ぐための迅速かつ的確な対応が可能になります。
インシデント対応
どれほど強固な防御体制でも侵害される可能性があるため、インシデント対応(IR)は非常に重要です。
優れたセキュリティサービスは、封じ込め、脅威の除去、システム復旧、原因調査に対応するインシデント対応の手順を体系化した計画を提供します。
こうした体制が整備されていれば、訓練を受けたチームが侵害されたシステムを即座に隔離し、バックアップからデータを復旧し、再発防止に向けて原因を分析できます。
迅速かつ組織的な対応によってダウンタイムを最小限に抑え、業務継続性と企業の信頼を守ることができます。
リスク評価
セキュリティサービスには、定期的なリスク評価も含まれるべきです。
このプロセスでは、プロバイダがシステム、アプリケーション、ユーザアクセス、設定内容を評価し、脆弱性のある領域を特定します。
さらに、脅威の深刻度や発生可能性に基づいて対策の優先順位を決定し、防御強化に向けた明確なロードマップを策定することが欠かせません。
定期的な再評価を行うことで、新しい技術や事業環境の変化に合わせてセキュリティ体制を進化させ、実際の運用環境に適したセキュリティ体制を維持できます。
スタッフ向けセキュリティトレーニング
どれだけ高度な技術を導入しても、人的ミスへの対策が不十分では、十分なセキュリティ効果は期待できません。
優れたセキュリティサービスには、脅威を認識し回避するための実践的なスキルを身につける従業員向けトレーニングが含まれていることが多くあります。
これらのプログラムでは、フィッシング攻撃の見分け方、機密データの安全な取り扱い方、不審な活動への適切な対応方法などを学びます。
日常業務の中でセキュリティ意識を定着させることで、重要なシステムや情報を危険にさらすミスの発生を減らすことができます。
コンプライアンス支援
規制遵守には、継続的な監査、文書化、管理体制の証明が求められることが一般的です。
そのため、サイバーセキュリティプロバイダが、フレームワークごとの要件対応を支援し、ログ管理、レポート作成、コンプライアンス証跡維持のためのツールを提供できることは大きなメリットになります。
また、これはセキュリティ基準の証明を重視する顧客やパートナーとの信頼強化にもつながります。

サイバーセキュリティプロバイダを採用する前に確認すべき質問

サイバーセキュリティプロバイダの選定は、単なる契約ではなく、長期的なパートナーシップを築くことを意味します。
そのため、提供されるサービスが自社のセキュリティ上の優先事項や実際の業務環境に適合しているかを確認することが重要です。
十分な情報に基づいて判断するためには、候補となるプロバイダの運用方法や、期待できるサポート内容について詳しく確認する必要があります。

プロバイダ選定でも、事前に適切な質問を準備することが重要です。
適切な質問を準備しておくことで、専門知識を見極め、注意すべき兆候を把握し、自信を持ってプロバイダを選定できます。
現在のニーズだけでなく、将来的な変化にも対応できるプロバイダかどうかを見極めるため、以下のような質問を事前に確認しておくべきです。

どの業界を専門としており、当社のような企業をどのように支援してきましたか?
サイバーリスクは業界によって異なります。
医療分野に精通したプロバイダであれば患者データ保護やHIPAAへの理解があり、金融分野での経験があるプロバイダであれば決済環境の保護や監査対応に精通しています。
一般論ではなく、自社業界に即した実績を確認することが重要です。
実際に脅威が発生した場合、どのように対応しますか?
通常時の対応時間や、緊急時に自社スタッフとどのように連携して迅速な封じ込めと解決を行うのかを確認しましょう。
継続的な監視体制や即時対応への取り組みを理解することで、攻撃発生時にどれだけ迅速に対応できるかを把握できます。
オンボーディングには何が含まれますか?
初期設定には、詳細なシステム監査、監視ツールの導入、ポリシー設定、自社チームとプロバイダ間での運用プロセス共有などが含まれるべきです。
体系的な導入プロセスによって、初期段階のギャップを解消し、関係者全員が円滑に連携できるようになります。
組織のコンプライアンス維持をどのように支援しますか?
自社が規制対象である場合は、特定のフレームワークへの対応支援方法を確認しましょう。
また、過去に支援したコンプライアンスレビューや、監査向けに作成するレポート例を提示してもらうことも重要です。
継続的なセキュリティ活動について、どのように情報共有を行いますか?
レポートの提供頻度や、更新内容の共有方法を明確にしましょう。
優れたプロバイダは、警告や解決済みインシデントを通知するだけでなく、継続的な改善状況についても分かりやすく共有することが求められます。
新たなリスクが発生した際、どのように対応方針を見直しますか?
サイバー脅威は常に変化しているため、防御体制の見直し頻度、利用している脅威インテリジェンス、ツールやポリシー変更の提案方法を確認する必要があります。
定期的にアプローチを更新するプロバイダであれば、最新のリスクに対応した状態を維持できます。
対応時間に関する明確なサービスレベル契約(SLA)を提供していますか?
SLAは、責任範囲や対応基準を明確にするうえで重要です。
検知、対応、解決までにどの程度の時間を保証しているかを確認することで、緊急時にも迅速に対応してもらえるという安心感につながります。

セキュリティサービス選定時に避けるべき失敗

適切な質問を行ったとしても、企業がサイバーセキュリティプロバイダ選定時に典型的な落とし穴にはまってしまうケースがあります。
こうした問題を防ぐためには、以下のような失敗を避けることが重要です。

価格だけで選ぶ
コストは重要であり、判断材料の一つとして考慮すべきですが、最も安価な選択肢では、必要なサービスが十分に含まれていない場合があります。
サイバーセキュリティは、万が一に備えるための投資と考えるべきです。
十分な投資を行わなければ、将来的にさらに大きな損失につながる可能性があります。
業界経験を軽視する
汎用的なソリューションでは、業界特有のリスクを見落としがちです。
たとえば、POSデータを扱う小売業のシステムは、製造業の産業制御システムとは異なる脅威に直面しています。
自社環境への理解が不足しているプロバイダでは、業界や事業特有の脆弱性を見逃す可能性があります。
契約の柔軟性を確認しない
企業が成長したり事業転換を行ったりすると、セキュリティ要件も変化します。
柔軟性に欠ける固定的な契約では、サービスを効率的に拡張・縮小できない場合があります。
そのため、モジュール型料金体系や、柔軟に調整可能なサービス階層を提供するプロバイダを選ぶべきです。
24時間365日のサポートやSLAを確認しない
サイバー脅威は営業時間に関係なく発生します。
24時間体制の監視や明確なSLAがなければ、営業時間外に検知された脅威への対応が遅れ、防御体制に重大な空白が生じる可能性があります。

サービス開始後90日間で期待できること

サイバーセキュリティプロバイダとの最初の3か月間は、今後の協力体制の基盤となり、自社システムがどの程度保護されるかを左右する重要な期間です。
このフェーズでは、初期評価から実装、連携体制の構築までを進めることが中心となります。
最初の数週間は、通常、体系化されたオンボーディング計画から始まります。

プロバイダはインフラストラクチャを詳細に確認し、エンドポイント、ユーザー、アプリケーション、ネットワーク接続を特定します。
この基盤作業が完了すると、監視ツールを導入し、設定を最適化し、セキュリティ活動やパフォーマンスを可視化するダッシュボードを構築します。
この期間中、プロバイダは自社チームとの連携体制の構築や、円滑なコミュニケーションにも重点を置くことが重要です。

一部の組織では、移行期間中に十分な社内知識を確保するため、セキュリティサービスをスタッフ増強と組み合わせる場合もあります。
キックオフミーティングでは、使用するツールやワークフローの説明、インシデント発生時のエスカレーション手順の共有、更新情報の共有方法について共通認識を持つための確認が行われます。
こうしたコミュニケーション習慣を早期に確立することで、円滑な連携、迅速な対応、役割や責任に関する不明確さの解消につながります。

最初の数か月間は設定や統合作業が中心となりますが、目に見える成果も求められます。
90日間の終了時点では、オンボーディング以降にどの程度セキュリティ体制が改善されたかを示すベースラインレポートと、今後のパートナーシップに関する明確な見通しが提示されることが期待されます。

強力なサイバーセキュリティパートナーシップの兆候

適切に選定されたサイバーセキュリティプロバイダとの関係は、より協力的で、長期的な改善に焦点を当てたものであるべきです。
関係が良好に機能していることを示す兆候には、以下が含まれます。

まとめ

利用可能なサイバーセキュリティツールは数多く存在しますが、本当に重要なのは、自社のニーズや目標に適したものを選ぶことです。
適切なプロバイダは、現在の脅威から保護するだけでなく、新たなリスクが発生した際にも柔軟に対応できることが求められます。
メールは依然としてサイバー攻撃の主要な侵入口の一つであるため、PowerDMARCは、DMARC、SPF、DKIMなどの認証プロトコルを通じて、なりすまし防止やフィッシング攻撃対策に特化した保護を提供しています。

これにより、正当なメールのみが受信トレイに届き、安全な通信環境を維持できます。
メールセキュリティを重視している場合は、PowerDMARCのデモを予約し、防御体制をどのように強化できるかをご確認ください。
自社環境とニーズに適したツールを選ぶことで、組織はより強固な保護体制を構築できます。

よくある質問(FAQ)

サイバーセキュリティにおけるマネージドサービスとコンサルティングの違いは何ですか?
マネージドサービスには、外部チームによる継続的な監視やインシデント対応が含まれます。
一方、コンサルティングは、継続的な運用管理ではなく、特定の評価やプロジェクト支援に重点を置きます。
セキュリティサービスの導入にはどのくらい時間がかかりますか?
導入期間はシステムの複雑さや要件によって異なりますが、多くのプロバイダでは数週間から90日程度でセットアップを完了します。