なぜメールが迷惑メールに入るのか?主な原因と対策
著者: Milena Baghdasaryan
翻訳: 古川 綾乃
この記事はPowerDMARCのブログ記事 Why Are My Emails Going to Spam? Common Causes & Fixesの翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。
主なポイント
- SPF、DKIM、DMARCの設定ミスは、スパムに判定される可能性を高めます。
- メールがスパムに振り分けられるその他の要因としては、高いバウンス率、スパムと判断されやすい表現、不適切なHTMLフォーマットなどが挙げられます。
- ブラックリストの確認ツールやDNSレコード生成ツールなどのオンラインツールを活用することで、メールの到達率を向上させることができます。
- Microsoftは、GoogleやYahooの動きに続き、より厳格なメール認証要件を導入しています。
- メール認証のベストプラクティスに従うことで、スパムを減らすと同時に、グローバル要件への準拠も強化できます。
メールがスパムに振り分けられていることに気づいた場合、それは深刻な到達率の問題を示している可能性があります。
メッセージが受信トレイに届かなければ、開封もクリックもされず、行動にもつながりません。
その結果、エンゲージメントの低下やリード獲得機会の喪失、さらにはマーケティング費用の無駄につながります。
スパムフィルタは、すべてのメッセージをスキャンして安全性を判断します。その際、ドメインの評価、認証設定、送信の挙動、さらにはメールの内容までが確認されます。
何らかの不審な点や不自然な要素がある場合、フィルタはメッセージを直接スパムフォルダに振り分ける可能性があります。
この状態が続くと、潜在的な収益を失うだけでなく、更新情報や告知、重要な情報をメールで受け取っているユーザーとの信頼関係を損なうリスクも高まります。
認証の問題を解消し、送信者の評価を強化したうえで、プロバイダが求める最新のメール標準を満たすことで、メッセージが本来届くべき受信トレイに届く可能性は大幅に高まります。その結果、スパムに振り分けられにくくなります。
スパムフィルタの仕組み
最新のスパムフィルタは、すべてのメールを対象に、安全性を総合的に判断します。
送信者の挙動、メッセージの内容、送信元の信頼性など、複数の要素が分析されます。
なかでも重要なのが、送信者の評価です。
ドメインやIPアドレスにスパム苦情の履歴がある、高いバウンス率が続いている、不規則な送信パターンが見られるといった場合、フィルタはそのメールを信頼性の低いものと判断する可能性があります。
また、スパムフィルタはメール認証の有無も確認します。
SPF、DKIM、DMARCは、メッセージが実際にそのドメインから送信されたものであることを確認するための仕組みです。
これらの認証が正しく設定されていない場合、正当なメールであってもスパムとして判定されることがあります。
さらに、スパムフィルタはコンテンツの品質についてもチェックします。
リスクの高い表現、誤解を招くフォーマット、過剰なリンク数、安全性に問題があると判断される添付ファイルなどがスキャンの対象となります。
加えて、ユーザーのエンゲージメントも重要な判断材料です。
受信者がメールをほとんど開封しない、すぐに削除する、またはスパムとして報告する場合、フィルタはそのメッセージの重要性が低いと判断し、受信トレイから除外する可能性があります。
これらすべての要素が組み合わさり、メールが安全に受信トレイへ届くのか、それとも受信者の目に触れる前にスパムフォルダへ振り分けられるのかが決定されます。
メールがスパムに振り分けられる理由
メールが繰り返しスパムフォルダに入る場合、メールサービス事業者が、送信の挙動やメッセージ設定において、何らかのリスクや信頼性の低さを検知していることを意味します。
スパムフィルタは受信者を保護するために設計されているため、認証の欠如、低いエンゲージメント、画像の多用、配信停止リンクがないことなど、さまざまな要因が受信トレイからメールを排除する原因となります。
最も一般的な原因を理解することで、問題点を修正し、メールの到達率を回復させやすくなります。
- SPF、DKIM、DMARCが未設定、または誤って設定されている場合
- SPFが未設定、または誤って設定されている場合、受信側は「このメールが許可された送信サーバから送られたものか」を確認できません。
その結果、スパムとして判定されやすくなるだけでなく、攻撃者に悪用されてあなたのドメインになりすましたメールを送られるリスクも高まります。
またDKIMがない場合、受信側はメールの署名を検証できず、改ざんの可能性を否定できないため、不審なメールとしてスパムフォルダに振り分けられることがあります。
さらにSPFまたはDKIMのアラインメントが取れていないとDMARCのチェックに失敗し、DMARCポリシー次第でメールが隔離(quarantine)されたり、拒否(reject)されたりする可能性があります。 - スパムのような件名やコンテンツ
- 件名や本文に含まれるスパムトリガーワードは、メールがスパムに振り分けられる原因になります。
代表的な例としては、「best price」「big bucks」「cash bonus」「extra income」などの表現が挙げられます。 - ブラックリストに登録されたIPアドレスやドメイン
- IPアドレスやドメインがブラックリストに登録されると、メールの到達率が大幅に低下し、継続的にスパムに振り分けられる可能性があります。
ブラックリストの目的は、過去にスパム送信やマルウェア配布を行った疑いのあるIPアドレスやドメインを公開し、受信者を保護することです。
この仕組みは、迷惑な電話番号を着信拒否する仕組みとよく似ています。 - 高いバウンス率や不適切なメールリスト
- 無効または非アクティブなアドレスを含むメールリストを使用している場合、メールの到達率が低下する可能性が高くなります。
- 不適切なHTMLフォーマットや画像の多用
- HTMLフォーマットが正しくない場合、メールがスパムに振り分けられることがあります。
また、画像が多すぎてテキストが極端に少ないメールも、スパムと判定される原因になります。 - 一斉配信メールに配信停止リンクがない場合
- 一斉配信メールに配信停止リンクが含まれていないと、興味のない受信者が配信を停止できません。
その結果、不適切なメールリストが維持され、ソフトバウンスやハードバウンスの増加につながります。 - 評判の悪い共有IPアドレスから送信されたメール
- すでに評判の悪い共有IPアドレスからメールを送信すると、スパムに振り分けられる可能性があります。
これは、スパムトリガーワードを使用していない、テキストと画像の比率が適切であるなど、ベストプラクティスに従っている場合でも発生することがあります。
そのIPアドレスの評価が低いと、同じIPから送信されるメール全体に影響が及びます。
メールがスパムに振り分けられないようにする方法
ここでは、メールがスパムに振り分けられるのを防ぐために有効な対策を紹介します。
- SPF、DKIM、DMARCを正しく設定し、動作を確認する
- メール認証の設定を支援するオンラインツールは数多くあります。
無料のSPFチェッカーを使えば、構文エラーやDNSルックアップ数(上限10回)を確認できます。
また、DMARCレコードチェッカーで設定上の問題点を把握でき、到達率改善に役立ちます。
PowerDMARCなどが提供する無料のDKIMチェッカーを使えば、DKIMの設定確認も可能です。 - 到達率テストツールを使用する
- PowerDMARCのMailAuth Analyzerツールを使用すると、自動生成されたアドレス宛に本文なしのテストメールを送信できます。
これにより、DMARC、DKIM、SPF、MTA-STS、BIMIへの準拠状況を含む、詳細なメールヘッダ分析が提供されます。
実際の顧客に影響を与えることなく、メールの到達率をテストし、問題点を特定することができます。 - ドメインやIPアドレスがブラックリストに登録されていないか確認する
- PowerDMARCのブラックリストチェッカーを使用すると、ドメインやIPアドレスがブラックリストに登録されていないかを継続的に確認できます。
また、200を超えるリアルタイムDNSブラックリストに対して、IPv4およびIPv6アドレスをチェックすることもできます。 - メールリストを整理する
- メールリストは定期的に更新し、有効でアクティブな連絡先のみが含まれるようにする必要があります。
これにより、あなたの配信内容に関心を持つ、関連性の高い購読者リストを作成できます。 - スパム判定されやすい表現を避ける
- 営業色が強すぎたり、スパムのように見える件名は避けてください。
コンテンツは、本当に価値があり、有益で、ターゲットユーザーに関連した内容であることが重要です。
これにより、エンゲージメントが高まり、スパム判定のリスクを下げられます。 - テキストと画像のバランスを取る
- 目安として、画像は40%以下、テキストは60%以上にすることが推奨されます。
例外はありますが、基本的な目安として覚えておくとよいでしょう。
また、興味のない受信者がリストから離脱できるよう、必ず明確な配信停止オプションを用意してください。
Microsoft、Google、Yahooの最新の送信者要件
数か月前、GoogleとYahooは、大量にメールを送信する送信者向けに、新しいメール認証要件を導入しました。
これらの要件では、1日に5,000通以上のメールを送信する送信者に対し、SPF、DKIM、DMARCの設定が求められます。
また、ワンクリックで配信停止できる機能を用意し、メッセージの関連性を高めることも必要です。
DMARCは最低でもp=noneのポリシーで設定されている必要があります。
Microsoftも、GoogleやYahooと同様の方針を採用しています。
2025年5月5日から、1日に5,000通以上のメールを送信する送信者は、SPF、DKIM、DMARCを確実に実装することが必須となります。
対象は、hotmail.com、live.com、outlook.com宛のメールです。
この新しい要件を満たさない場合、メールがブロックされたり、スパムフォルダに振り分けられたりする可能性があります。
PowerDMARCがどのように役立つか
PowerDMARCは、メール認証やメール到達率に関する一般的な課題を解決し、スパムを減らすための支援を提供します。
- メール認証スイート(SPF、DKIM、DMARC、クラウド型オプション)
- PowerDMARCのメール認証スイートは、SPF、DKIM、DMARCなど、主要なメール認証プロトコルにすべて対応しています。
レコードの生成ツールやチェックツールに加えて、PowerDMARCはクラウド型(マネージド)サービスも提供しています。
これにより、手動設定で起こりがちなミスを減らしながら、正確かつ効率的にメール認証を設定・管理できます。 - DMARCの分析とレポート
- PowerDMARCは、DMARCの分析とレポートに特に力を入れています。
フォレンジックレポートや集計レポートを通じて、データに基づいた判断が可能になります。 - レピュテーション監視ツール
- PowerDMARCのレピュテーション監視サービスを利用すると、数百のグローバルなブラックリストに対して、ドメイン名やIPアドレスを確認・監視できます。
これにより、メールの到達率に関する問題に効果的に対処し、ブランドの信頼性を守ることができます。 - 簡単なセットアップと診断
- PowerDMARCは、迅速で手間のかからないセットアップと診断を実現します。
そのため、この分野に不慣れな方や、技術的な知識に自信がない方でも、比較的容易にメール認証を導入できます。
また、問題が発生した場合に備えて、24時間365日のサポートも提供されています。
最後に
メールがスパムに振り分けられる主な原因としては、スパムトリガーとなる表現の使用、メール認証の設定ミス、ブラックリストに登録されたIPアドレス、低いドメイン評価などが挙げられます。
長期的に安定したメール到達率を確保するためには、ベストプラクティスに沿った運用が欠かせません。
具体的には、非アクティブなアドレスの削除や、大量送信を急激に増やさないことなどが重要です。
また、メール認証は、到達率の向上やスパム削減において非常に重要な要素です。
PowerDMARCのツールをぜひお試しいただけますので、是非トライアルをお問い合わせください。
よくある質問(FAQ)
- 画像やリンクを使用すると、メールがスパムに振り分けられやすくなりますか?
- 場合によっては、その可能性があります。
画像やリンクが多すぎる場合や、不審に見えるリンクが含まれていると、スパムフィルタが反応することがあります。
テキストとビジュアルのバランスを意識し、信頼できるURLを使用することで、メールの安全性を高めることができます。 - 件名を変更すると、到達率は改善されますか?
- 状況によっては改善する可能性があります。
件名にスパムトリガーワードや過剰な記号、誤解を招く表現が含まれている場合、それらを修正することで一定の効果が見込めます。
明確で正直な件名は、到達率だけでなく、開封率の向上にもつながります。 - 悪化した送信者評価を回復するには、どのくらい時間がかかりますか?
- 問題の深刻度によって異なります。
多くのドメインでは、高いバウンス率や認証の未設定、不適切な送信習慣などを改善することで、数週間以内に変化が見られることがあります。
送信者評価が大きく低下している場合は、回復までにさらに時間がかかることもありますが、適切な運用を継続することで、徐々に送信者としての信頼が回復します。