無効なドメイン名とは何か、そしてその修正方法
2025年2月9日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 古川 綾乃
この記事はPowerDMARCのブログ記事 What is an Invalid Domain Name and How to Fix it の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。
Webサイト用のドメイン名を作成しようとしたときや、重要な情報を得るためにWebサイトへアクセスしようとしたときに、無効なドメイン名のエラーに直面することがあります。
無効なドメイン名とは、ドメインネームシステム(DNS)の標準に準拠していない、適切に登録されていない、有効期限が切れている、またはDNS設定が誤って構成されているため、使用できない状態のものを指します。
無効なドメイン名の原因を理解することが、迅速な解決への第一歩です。
ここでは、無効なドメイン名の原因を特定し修正するための手順をご案内します。
ぜひ読み進めてください!
重要なポイント
- 無効なドメイン名とは、DNSの書式ルールに準拠しておらず、禁止されている文字が含まれている、または技術的な構成ミスにより正常に機能しないものを指します。
- 無効なドメイン名の主な原因には、構文エラー、不足または誤ったDNSレコード、有効期限切れの登録、制限用語の使用などがあります。
- 無効なドメイン名を特定するには、WHOIS検索ツールで登録状況を確認し、DNSチェッカーで設定を検証し、メール検証サービスで問題を検出します。
- 無効なドメイン名エラーを防ぐには、ドメイン登録におけるベストプラクティスの遵守、定期的な監査の実施、DNSの健全性の監視、正しいドメインの書式と管理についてユーザに教育することが重要です。
無効なドメイン名とは?
ドメイン名を設定して使用するには、特定の形式に従う必要があります。
ドメイン名が要求される基準や規則を守っていない場合、それは無効と見なされます。
さらに、ドメイン名が正しく構成されておらず、無効な文字を含んでいる場合も、無効なドメイン名とされます。
以下は、無効なドメイン名の主な原因です。
- ドメイン名が登録されていない、または有効期限が切れている。
- DNS設定が誤って構成されている。
- 長さ制限を超えるなど、ドメイン命名規則に違反している。
- 予約済みまたは制限されたドメインである。
無効なドメイン名の例
- “xyz..com”
- 連続したドットが含まれており、これは許可されていません。
- “xyz_com”
- ドメイン名にはアンダースコアは使用できません。
- “com.xyz”
- 「xyz」が無効なTLDであるか未登録の場合。
無効なドメイン名は、Webサイトの読み込みを妨げる可能性があります。
また、メール送信時の失敗の原因にもなります。
無効なドメイン名の識別方法
ドメイン名の有効性を見極めるには、ある程度の専門知識が必要です。
しかし、ご安心ください。
以下にご紹介するツールや方法を活用することで、簡単に確認できるようになります。
- 1.WHOIS検索ツール
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WHOIS検索ツールを使用すると、ドメイン名に関する公開情報(ドメイン所有者、登録業者の情報、登録日および有効期限など)を確認できます。
そのひとつに、PowerDMARCのWHOIS検索ツールがあります。
このツールは、ドメインのセキュリティを検証するのに役立ちます。 - 2.DNS検索ツール
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DNS検索ツールを使用すると、ドメイン名がDNSに正しく設定されているかどうかを確認できます。
DNSレコードが一致しない、または欠落している場合、そのドメイン名は無効と判断されます。 - 3.メール検証ツール
-
他にも、メール検証サービスなどのツールにより、メールドメインが有効で正しく構成されているかを確認できます。
無効なメールドメイン名は、エラーを返し、結果を返さない場合があります。
DMARC準拠は、メールドメインが正常に機能するために不可欠です。 - 4.手動による確認
-
ドメイン名の形式は、専門家が目視で確認することも可能です。
余分なドットや特殊文字が含まれていないか、必要な文字と正しい構造を満たしているかをチェックできます。
無効なドメイン名エラーを修正するための方法
無効なドメイン名エラーが表示されて、どうすればいいか分からない場合、心配いりません。
問題を解決して、無効なドメイン名エラーを修正する方法を以下にご紹介します。
- 1.ドメイン登録の確認
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ドメインエラーを修正する最初のステップは、ドメインが正しく登録されているかどうかを確認することです。
上記のツールを使用して、ドメイン名の有効性を確認できます。
ドメインが登録されていない場合は、購入する必要があります。ドメインチェッカーは、ドメインの機能的な状態を確認するのに役立つツールの一つです。
このツールは、ドメイン登録の確認だけでなく、Webサイトをサイバー攻撃から守るのにも役立ちます。 - 2.DNS構成の修正
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ドメインの有効性を確認した後はどうすればいいでしょうか?
次のステップは、DNS構成を見直すことです。
DNSは、ドメイン名をIPアドレスに変換するために使用されます。これらのレコードは、Webサイトやメールにとって正確である必要があります。
DNSにエラーがないか確認してください。この目的のために、「A」レコード(Webサイト用)を確認するためのDNSレコード検索ツールを使用できます。
「A」レコードは、WebサーバのIPアドレスを指すために使用されます。
レコードが欠落していたり間違っていたりする場合は、更新してください。 - 3.SMTPサーバの問題を解決する
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SMTPの問題はメールの配信を妨げる可能性がありますが、ドメイン名に関連する問題の多くは、
不適切なDNS構成、たとえばMXレコードの誤りや、SPF、DKIM、DMARCなどの認証プロトコルの欠落によって発生します。 - 4.DNS伝播の更新
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設定を変更した後、DNSの変更が反映されるまでには時間がかかります。
DNS伝播の時間は、TTL設定やISPのキャッシュポリシーにより、数分から24時間程度かかることがあります。設定を変更した後にまだ古いDNS設定が表示されている場合は、しばらく待ってください。
変更が反映された後、ドメイン名エラーが解消され、期待どおりに機能しているか確認してください。
無効なドメイン名の一般的な原因
無効なドメイン名を完全に解決したい場合は、根本的な原因を見つけることが重要です。
以下は、オンライン活動を妨げる可能性のある一般的なドメイン名の問題です。
- 1. ドメイン名に無効な文字が含まれている
-
ドメイン名の作成には、特定のルールに従う必要があります。
ドメイン名の作成には使用できる特定の文字があり、その規則に従っていない、あるいは無効な文字を追加すると、ドメイン名の認識に問題が発生する可能性があります。
DNS命名規則
- ドメイン名には英数字を含めることができます。
- ハイフンはドメイン名の中央で使用できます。
- 各部分はドット(.)で区切ることができます。
以下は、DNS設定に問題を引き起こすため、ドメイン名に使用できない文字の例です:
- ドメイン名にはスペースを含めることはできません。単語の区切りにはハイフン(-)を使用します。
- 標準のドメイン名はラテン文字(A-Z、0-9、ハイフン)を使用しますが、国際化ドメイン名(IDN)は、Punycodeでエンコードされることで非ラテン文字もサポートします。
- 記号(#, %, $など)はドメイン名に使用できません。
- 2.DNSホスト名やメールドメインの構文エラー
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無効なドメイン名メッセージは、構文エラーによっても発生する可能性があります。
この点で最も一般的な問題は、ドメイン名内のドット(.)の位置が間違っていたり、重複していたりすることです。
これによりDNSルックアップが混乱し、メール送信時にエラーが発生します。 - 3.SMTPサーバの問題
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DNSだけが無効なドメイン名の原因ではありません。
SMTPサーバによっても問題が発生することがあります。
メールサーバの設定に誤ったドメイン名を追加すると、構成エラーが発生し、ドメイン名のエラーにつながる可能性があります。 - 4.有効期限切れまたは誤って登録されたドメイン
- 最後に、有効期限が切れたドメインや、正しく登録されていないドメインも、ドメイン名エラーの主な原因です。
無効なドメイン名の問題を防ぐ
専門家とは、問題が発生する前に対処する人のことです。
ドメインの保護の重要性を理解したのであれば、エラーを引き起こす前にそれを確保すべきです。
ドメイン名を検証するためにできることは以下の通りです。
- 1.ドメイン登録ガイドラインに従う
-
ドメイン名を設定する前に、ガイドラインを注意深く読みましょう。
ドメイン名は信頼できるドメイン登録業者を通じて登録する必要があります。
無効な文字を名前に追加せず、ドメイン名の構造を再確認してください。 - 2.定期的な監視と監査
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ドメインを登録することは最初のステップに過ぎません。
適切なDNS構成と定期的なチェックが、機能性とセキュリティの維持には必要です。
ドメイン名は定期的に監視および監査されるべきです。ドメイン登録業者からの最新のガイドラインに従ってドメイン名を更新してください。
ドメイン名におけるエラーを、波及的な問題を引き起こす前に特定して修正しましょう。 - 3.ユーザへの教育
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ドメインの所有者は、メールやWebサーバの構成に関与するユーザに教育を行う必要があります。
正しいドメイン名の形式や有効な文字について、ユーザに理解させましょう。
ユーザはまた、ドメインの問題を特定しトラブルシュートする能力を身につけ、無効なドメイン名エラーの発生を減らすべきです。
最後に
無効なドメイン名エラーは複雑に思えるかもしれませんが、誤った形式や設定ミスなどの単純な問題が原因であることがよくあります。
適切なツールを使用し、ベストプラクティスに従うことで、これらのエラーを迅速に特定・修正することができます。
ドメインの問題でセキュリティが損なわれないようにしましょう。
PowerDMARCは、DNS監視、メール認証、DMARC適用のための高度なツールを提供します。
今日から始めて、ドメインを保護し、円滑なメール通信を確保しましょう。