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DNSの種類:DNSクエリの種類、サーバ、レコードの解説

DNSの種類:DNSクエリの種類、サーバ、レコードの解説

2024年3月29日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 逆井 晶子

この記事はPowerDMARCのブログ記事 DNS Types: DNS Query Types, Servers and Records Explained の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


DNS(Domain Name System)は、ドメイン名をIPアドレスに変換するサービスです。
URLを入力すると、ブラウザが目的のウェブサイトを見つけるためにDNSが利用されます。
DNSには以下のような種類があります。

  1. キャッシュ専用(Caching-only)
  2. 権威(Authoritative)
  3. 再帰(Recursive)
  4. 転送(Forwarding)

一般的なDNSの種類とその用途

1. 権威DNS
権威DNSは、特定のドメインに関するDNSレコード専用のサーバが保持し、そのレコードに関する問い合わせに答えるタイプのDNSです。
例えば、「example.com」がどこにホストされているかを知りたい場合、DNSリゾルバは権威サーバに問い合わせを行います。
2. 再帰DNS
再帰DNSは、代わりに情報を検索して返してくれるタイプのDNSサーバです。
例えば、「example.com」のIPアドレスを知りたい場合、再帰サーバがその情報を探し出し、結果を返してくれます。
その後、コンピューターはそのIPアドレスを使用してウェブサイトにアクセスすることができます。
3. 転送DNS

転送DNSは、あるドメインに関するすべてのDNSクエリを別のネームサーバに転送する際に使用されます。
これは、自社ネットワーク上で独自のネームサーバを運用しつつ、ドメインに対する要求を外部のネームサーバに転送したい場合に便利です。
負荷分散やダウンタイムの最小化に役立ちます。
転送DNSクエリは、トラフィック増加に伴うスケーリング支援や、新しいドメイン名を使用する際、またはサイト管理を簡単にしたい場合などに有用です。

4. キャッシュ専用DNS

キャッシュ専用DNSは、検索結果をキャッシュするだけのタイプのDNSサーバです。
キャッシュにない場合は、インターネットに問い合わせて答えを探します。

ネットワークを高速化したい場合や、稀に遅延が発生しても許容できる環境に適しています。

また、特定のサイトやコンテンツの種類をネットワーク上でブロックしたい場合にも便利です。
ブロックリストを設定することで、ファイアウォールやその他のセキュリティソフトウェアでブロックされていないサイトであっても、アクセスを防止することができます。

DNSサーバの種類

1. プライマリDNSサーバ

プライマリDNSサーバは、あなたのドメインをホストし、トラフィックをそのドメインに誘導する役割を担う主要なDNSサーバです。
マネージドDNSサービスを利用している場合、これらは通常自分のサーバではありません。

プライマリDNSサーバは、ネットワーク上の他のコンピュータからのリクエストを受信し応答する役割を果たします。
このサーバはDNS情報を保存し、そのドメインのDNSレコードの中央管理者として機能します。

通常、プライマリDNSサーバには独自のIPアドレスがあり、クライアントコンピュータはホスト名をIPアドレスに解決する際にそのアドレスを使用して連絡します。
クライアントはプライマリDNSサーバにクエリを送り、特定のホスト名に関連付けられたIPアドレスを問い合わせます。
この後、サーバは応答としてその情報を返します。
また、このコンピュータに複数のドメインがホストされている場合、他のドメインに対してセカンダリDNSサーバとしても機能することがあります。

2. セカンダリDNSサーバ

これらは、プライマリサーバがダウンしたり接続できなくなった場合のバックアップとして機能します。
これらのサーバは通常、ドメインレジストラによってホストされ、DNS管理を委任する場合に設定方法が提供されます。

セカンダリDNSサーバは、プライマリDNSサーバが利用できないときにDNSレコードを取得するために使用されます。
また、セカンダリDNSサーバはプライマリDNSサーバから情報を自動更新するように設定することができます。
これにより、インフラの変更時に手動でレコードを更新する手間を省くことができます。

3. ターシャリDNSサーバ
これは、プライマリおよびセカンダリサーバのさらなるバックアップとして機能するサーバです。
より高い冗長性を提供しますが、設定は複雑で時間がかかるため、通常はセカンダリサーバで十分です。

よく使われるDNSレコードの種類

以下は、よく使われるDNSレコードの種類です。

1. Aレコード
Aレコードは、IPv4アドレスをドメイン名にマッピングするために使用されます。
これは、IPアドレスに解決したい任意のホスト名に利用でき、ネットワーク上でドメイン名を正しくIPアドレスに変換するために必要です。
2. CNAMEレコード
CNAMEレコードを利用することで、1つのホスト名で複数のウェブサイトやサービスを利用できるようになります。
特定の名前でユーザにサイトへアクセスさせたい場合に使用され、関連付けられたIPアドレス(変更される可能性があります)を覚える必要がありません。
3. MXレコード

MXレコードは、メールサーバがどのメールサーバにメールを送信すべきかを指定します。
これにより、組織のドメイン名に関連付けられたメールが、適切なメールサーバに転送されるよう指示されます。

DNSは、ウェブサイトやオンラインサービスに簡単にアクセスするために重要です。
IPアドレスをすべて覚える必要がなくなることで便利になりますが、DNSに問題が発生するとサイトにアクセスできなくなる、またはさらに深刻な問題につながる可能性があります。