Gmailメールにロゴを追加する方法:Gmailとブランドメール
2024年8月26日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 岩瀨 彩江
この記事はPowerDMARCのブログ記事 How to Add Your Logo to Gmail Emails: Gmail & Branded Emails の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。
MailChimpの2023年12月のデータによると、すべてのマーケティングメールのうち、開封されるのは約3分の1にすぎません。
ただし、クリック率(CTR)は別の話です。
同じ情報源によると、業界のベンチマークはわずか2.66%です。
つまり、オーディエンスの注意を引くのは難しいということです。
これは今に始まったことではありません。
人々の注意持続時間を変えることはできませんが、メトリクスを向上させるためにできることはいくつかあります。
その一つが、ブランド化されたメールを設定することです。
ブランド化されたレイアウトは、ターゲットオーディエンスが毎日受け取る数多くのメールの中であなたを際立たせるのに役立ちます。
それは単なる認知だけでなく、ブランドへの信頼も育みます。
さらに、メールをスキャンしやすくすることで、読者がメールを読むのに費やすわずか9秒の間に注意を引くことができます。
あらゆるデジタルデザインエージェンシーやメールマーケターは、Gmailでブランド化されたメールを使用することの重要性を強調しています。
ここでは、Gmailでカスタマイズされたレイアウトを使用してブランド化メールを作成すべき理由と、その方法について説明します。
重要なポイント
- ブランド化されたメールは、ブランド認知を高め、オーディエンスの間に信頼を育てます。
- 魅力的なメールレイアウトは、コンテンツをスキャンしやすくすることでユーザー体験を向上させます。
- 一貫したメールデザインは、顧客の目におけるブランドイメージと信頼性を高めます。
- メールレイアウトをカスタマイズすることで、ユーザーからのエンゲージメントとロイヤルティを向上させることができます。
- ロゴにBIMIを導入することで、セキュリティの層が追加され、メールのなりすましを防止するのに役立ちます。
Gmailでブランド化されたメールを送るべき5つの理由
カスタマイズされたメールレイアウトを作成する価値があるのか迷っていますか? もし作成しなければ、次の5つのメリットを逃すことになります。
- 1.ブランド認知と信頼の向上
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コミュニケーションチャネル全体で一貫したデザインを維持することで、オーディエンスは誰と関わっているのかをすぐに理解できるようになります。
さらに、一貫性のあるプロフェッショナルで洗練された見た目が、オーディエンスとの信頼構築にもつながります。
このアプローチは、Appleのブランド化メールキャンペーンのように、シームレスなブランド一貫性と信頼を体現した企業にとって特に重要です。 - 2.より良いユーザー体験
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優れたデザイン原則に基づいて作成された魅力的なレイアウトは、どのデバイスでもコンテンツをスキャンしやすく、関わりやすくします。
ターゲット行動をユーザーにとって便利にすることが、効果的なユーザー体験の基盤となります。 - 3.ブランドイメージの向上
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一貫性があり魅力的なメールデザインは、ブランドを本物で信頼できるものとして印象づけます。
また、オーディエンスの目にブランドの正当性を高める効果もあります。 - 4.エンゲージメントとロイヤルティの向上
- ブランディングデザインエージェンシーによると、オーディエンスに合わせてメールレイアウトを調整することで、CTR(クリック率)やコンバージョンを改善でき、ユーザーがコンテンツに積極的に関わるようになります。
- 5.収益の増加
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より多くのリードと高いコンバージョンは、最終的にビジネスの収益増加につながります。
ある調査では、コミュニケーションチャネル全体でブランドの一貫性を保っている企業の3分の2が、10%以上の追加収益を得ていることが明らかになっています。
Gmailユーザーなら誰でもカスタマイズされたレイアウトを作成できますか?
いいえ。
カスタマイズレイアウトエディタを利用できるのは、Google Workspaceの契約者のみです。
ただし、エディションの種類は関係ありません。
Business、Enterprise、Educationのいずれのプランでも、この機能を使ってブランド化されたメールを作成できます。
また、Workspace Individualの契約者もカスタマイズレイアウトにアクセスできます。
カスタマイズされたレイアウトでブランド化メールを作成する方法
Gmailでカスタマイズされたメールレイアウトを作成するには、次の手順を実行します。
- Gmailアカウントを開き、「作成」ボタンをクリックして新しいメールを作成します。
- エディタ下部のツールバーにある「レイアウト」アイコン()を探します。
(「その他のオプション」メニューの中に隠れている場合もあります)
画像の出典
- 「Default styling(デフォルトのスタイル)」をクリックして、既定のレイアウトを変更します。
- 必要に応じてレイアウトをカスタマイズします。
- ロゴをアップロードします(背景が透過された .png ファイルを使用するのがおすすめです)。
- ブランドの主要カラーの16進コード(HEXコード)を入力します。
- メインフォントを選択します(例:Sans Serif、Wide、Verdanaなど)。
- フッターをカスタマイズします(住所、連絡先情報、法的記載などを追加)。
- SNSアカウントや問い合わせ先へのリンクを追加します。
- 「Save changes(変更を保存)」をクリックします。
カスタマイズされたレイアウトの使い方
カスタマイズされたレイアウトを使用してブランド化メールを作成するには、次の手順を実行します。
- Gmailを開き、「作成」をクリックして「レイアウト」メニューを開きます。
- 既定のオプションまたは保存済みレイアウトの中からメールレイアウトを選択します。
または、「My layouts」で新しいレイアウトを作成します。 - 「Edit layout(レイアウトを編集)」をクリックして、ドラッグ&ドロップ対応のGmailエディタで開きます。
- テンプレートを編集します。
- テキストボックス、画像、ボタンなどの要素を必要に応じてサイズ変更、再配置、削除、または追加します。
- 「Preview(プレビュー)」をクリックして、メールがモバイル端末やタブレット、デスクトップ上でどのように表示されるかを確認します。
- 編集が完了したら、「Insert(挿入)」をクリックして作成ウィンドウに反映させます。
Gmailメールにブランドロゴを追加する方法
あなたがメールでどんなに素晴らしいレイアウトを使用しても、ターゲットオーディエンスがそれを見る前に、まず「メールを開くかどうか」を判断しなければなりません。
その判断材料の一つが、送信者のロゴデザインです。
BIMIを使用せずにブランドロゴを追加する方法
ブランドのロゴは、個人のGmailアカウントでプロフィール写真をアップロードするのと同じように、アバターとして追加できます。
- 自分のアカウントでGmailを開きます。
- 画面右上のアバターをクリックします。
- 開いたメニュー内で、アバターそのものをクリックします。
- プロフィール写真がすべてのユーザーに表示されるように設定されていることを確認します。
もし表示されていない場合は、Googleアカウントの設定で該当項目を変更します。 - その後、「Change(変更)」をクリックします。
- 「From computer(パソコンから)」タブに移動し、「Upload from computer(パソコンからアップロード)」をクリックします。
- ファイルエクスプローラーで画像を選択します。
- 必要に応じて画像をトリミングまたは回転させ、「Next(次へ)」をクリックします。
- 最後に、「Save as profile picture(プロフィール写真として保存)」をクリックして新しいアバターを確定します。
注意点として、ロゴがすべての場所で更新されるまでに数日かかる場合があります。
ただし、これは簡単で手早い方法ではあるものの、推奨される方法ではありません。
この方法でブランドロゴを設定しても、ユーザーの受信トレイであなたの送信元の信頼性が検証されるわけではなく、メールがスパムとしてマークされたり、迷惑メールフォルダに振り分けられたりする可能性があります。
より適切な方法を知るには、続きをお読みください。
BIMIを使用してブランドロゴを追加する方法
Brand Indicators for Message Identification(BIMI)とは、ロゴに追加できる認証標準のことです。
BIMI対応のロゴは第三者によって検証されるため、追加の認証レイヤーとして機能します。
言い換えると、BIMI付きのロゴを使用することで、あなたの組織を装ったメールにユーザーがだまされるのを防ぐことができます。
ただし、ロゴにBIMIを追加する前に、BIMIをサポートするDMARCポリシーを設定する必要があります。
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)ポリシーとは、受信サーバーに対して与える一連の指示です。
これは、「あなたのドメインから送信されたものの、認証に失敗したメールをどのように扱うか」をサーバーに指示します。
DMARCは、他者があなたのメールドメインをなりすましに利用することからビジネスを保護する仕組みです。
BIMIと互換性を持たせるためには、DMARCポリシーをquarantine(隔離)またはreject(拒否)に設定する必要があります。
GmailでBIMIを使用してロゴを追加する方法
- ロゴのSVG形式のバージョンを作成します。
その際、Gmailの要件と推奨事項を満たしていることを確認します。 - DigiCertなどの認証局からVerified Mark Certificate(VMC)を取得します。
(Gmailでは必須ですが、他のメールプロバイダでは不要な場合もあります。) - 認証局から、SVGロゴとVMCが埋め込まれたPrivacy Enhanced Mail(PEM)ファイルを受け取ります。
- PEMファイルをDNSサーバにアップロードします。
- ドメインでBIMIを有効にします。
難しそうに見えますか?
実はそんなことはありません。
PowerDMARCを使えば、ホスト型BIMIサービスでたった3つのステップでBIMI付きロゴを設定できます。
やることは以下の通りです。
数回のクリックでBIMIレコードを取得できるPowerBIMIに登録してみましょう。
BIMIを検討すべき理由
BIMIロゴを取得するのは少し手間がかかるように思えるかもしれません。
しかし、その価値は十分にあります。理由は次のとおりです。
- セキュリティの強化
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BIMIレコードを取得するには、まずDMARCポリシーを設定する必要があります。
これにより、あなたの組織とターゲットオーディエンスの双方が、ブランドを装った不正な攻撃者から保護されます。 - 評判リスクの軽減
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自社ドメインをなりすましに利用されることは、一部のユーザーからの信頼を失う確実な方法です。
DMARCとBIMIを導入することで、こうした評判上の損失を回避できます。 - 名前の横に表示される青いチェックマークM
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Gmailでは、送信者の身元が確認されると名前の横に青いチェックマークが表示されます。
この認証プロセスには、BIMI対応ロゴの追加が必要です。
効果的なブランド化メールを作成するための6つのベストプラクティス
ブランド化メールを始める際は、次の6つのポイントを意識しましょう。
- ブランドガイドラインを策定する
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メールレイアウトをブランドと一貫させるためには、まずカラーやフォントなどのルールを明確に定義します。
社内にデザインの専門人材がいない場合は、デザインエージェンシーのブランディングサービスを利用するのも良い方法です。
最初のステップとして、AIロゴメーカーを使ってプロフェッショナルなロゴを作成するのもおすすめです。 - 一貫性を保つ
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ブランディングの基本は「一貫性」です。
すべてのメールレイアウトでフォント、カラー、ビジュアルスタイルを統一し、SNSやWebサイトなど他のデザイン要素とも整合性を取るようにしましょう。 - モバイル表示を軽視しない
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さまざまなサイズのモバイル画面でメールがどのように表示されるかを必ず確認します。
レスポンシブデザインを採用することで、モバイルユーザーのクリック率を最大15%向上させることができます。 - メールは短く簡潔に
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ユーザーの3分の2以上が短いメールを好みます。
回りくどい表現は避け、要点をすばやく伝えて、限られた注意時間の中で価値を提供しましょう。 - 目を引くCTA(行動喚起)を設計する
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メール内でCTAがすぐに目に留まるようにします。
フォントサイズ、太字、カラーなどの視覚的な要素を使って、ユーザーの視線を誘導しましょう。 - ロゴにはBIMI標準を使用する
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前述のとおり、Brand Indicators for Message Identification(BIMI)標準は、送信者の身元を第三者が検証する仕組みを提供します。
この利点を最大限に活用するために、企業はプロフェッショナルにデザインされたビジュアルブランディングを整えることが重要です。
信頼できるロゴメーカーを使えば、BIMI要件を満たす洗練された認識しやすいロゴを作成できます。
まとめ
どのデザインエージェンシーも言うように、メールレイアウトを最初の試行で完璧に仕上げるのはほぼ不可能です。
そのため、仮説を検証し、最終的にROI(投資利益率)を高めるためにも、A/Bテストを実施することが推奨されます。
ブランドロゴを自作(DIY)することも可能ですが、BIMIを導入したプロフェッショナルな方法を採用すれば、信頼性を高め、メールの到達率を改善できます。
さらに、DMARCポリシーを適切に設定・適用することで、ドメインを悪用したサイバー攻撃の防止にもつながります。
詳細を知りたい方は、ぜひ当社の専門チームまでお問い合わせください。