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このメールは本物ですか?メールが正当かを確認する方法

このメールは本物ですか?メールが正当かを確認する方法

2024年3月14日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 竹洞 陽一郎

この記事はPowerDMARCのブログ記事 Is this email real? How to Check if an Email is Legit? の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


正当なメールアドレスは、ただの文字や記号の集まりではなく、信頼の証となるIDのようなものです。
特に、信頼が重要な場面では、この識別が非常に大切です。
今日のようにメールやテキストのやり取りが急増する時代、受け取ったメールが本物かどうかを確認する方法を知ることは重要です。

以下は、メールが正当かどうかを確認する手順や、ビジネスで使用するための適切なツールの選び方についてのガイドです。

メールが本物かを確認する方法

以下に、メールが正当かどうかを確認する具体的な方法を説明します。

ドメイン名を確認する

このメールは正当か?

メールアドレスが正確でない可能性があるかどうかを判断するには、@記号の後の部分(ドメイン名)を確認してください。
偽のメールでは、有名なドメイン名に似せた名前が使われることが多く、わずかな間違いや変更が含まれています。
例えば、gmail.comは本物ですが、Gmail.congmoil.comは偽である可能性があるため、注意して確認が必要です。

このようなことは、yahoo.com や hotmail.com といった他の一般的なドメインでも起こる可能性があります。
送信者の正体と一致しないようなメールドメインを見かけた場合は注意してください。

例えば、John Smith という名前の送信者がacmeproducts.comドメインを使用している場合、これが正当でない可能性があります。
ドメイン名に多数の数字や奇妙な文字が含まれている場合も疑わしいです。
一方で、既知の組織や個人と一致するドメインの場合、そのメールは信頼できる可能性が高いと言えます。

microsoft.comharvard.eduのような送信元から届くメールは、より信頼性が高いと考えられます。
個人用メールでよく使われるgmail.comのような一般的なドメインも、通常は安全です。
メールの送信元を確認することで、偽メールを効率的に見分けることができ、時間を無駄にせずに済みます。

異常なフォーマットを探す

このメールアドレスは正当か?

以下のようなサインがある場合、メールアドレスが偽の可能性があります。

正当なメールアドレスは以下のような特徴があります。

上記のような不自然な点を見つけた場合、それは誰かがあなたを騙そうとしている可能性があります。
詐欺を防ぐためにも、見た目が正常なメールを選ぶようにしてください。

メールサーバを確認する

メールアドレスが本物かどうかを確認するには、そのアドレスにメールを送信するためのコンピュータ(メールサーバ)を調べることができます。
メールを送信すると、専用のコンピュータを経由します。

その役割を担うシステムを確認するには、ドメインの設定にある特定のレコードを調べる必要があります。
このレコードは、そのドメインからメールを送信する際に使用されるコンピュータを示しています。

以下の方法でこの情報を確認できます。

ドメインに関連付けられているメールサーバを調べると、そのWebサイトのメールを管理している主体がわかります。
動作しているメールサーバが見つかれば、そのメールのWebサイトは実在する可能性が高いです。

しかし、サイトが実在していても、実際のメールアドレスが存在するかどうかは別途確認する必要があります。
もしメールサーバが存在しない場合や、Webサイト名(ドメイン)が登録されていない場合、そのサイトからのメールは信頼できない可能性があります。

メールが本物か偽物かを確認する際には、Webサイトとメールサーバが一致しているかを確認することが有効です!

テストメールを送る

テストメールを送る

メールアドレスが機能しているかを確認するには、簡単なテストメッセージを送ってみる方法があります。
件名に「Testing email address」と記載し、本文には「This is just to check your email(これはあなたのメールアドレスを確認するためのものです)」と書いた短いメールを作成してください。

その後、メールがエラーで届かなかったという通知が表示されるか、正常に送信されるかを確認します。
ただし、知らないメールアドレスに過剰にメールを送るのは避けてください。
これは、相手が正しいメールアドレスを教えてくれたかどうかを確認するために限定して行うべきです。

それ以外の場合、人々がスパムメールを送っていると誤解する可能性があり、結果として自分のメールアカウントに問題が生じることがあります。
意図的に共有されたメールアドレスだけをテストすることをおすすめします。そうすることで、誰かがあなたのメールを迷惑メールと認識するリスクを軽減できます。

さらに、メール本文に不適切な言葉を含めると、メールが迷惑メールフォルダに分類される可能性もあります。
メールの効果を高めるための簡単な解決策として、AIパラグラフリライターを使ってメールを簡潔かつ情報豊富な内容にする方法があります。

メール配信可能性を確認する方法

メールアドレスが正当かどうかを確認する一つの方法は、そのアドレスが受信メールを受け付けるかどうかを確認することです。
以下のようなツールを使用して、メール配信可能性をテストできます。

PowerDMARC
ダッシュボードで送信元やメールを監視することで、配信状況を簡単に追跡できます。
Mailtester
無料で利用できるツールです。
このツールはメールボックスが存在し、メールを受信可能かどうかをチェックします。
アドレスがバウンスするか、受信を受け付けるかを確認できます。
MailboxValidator
もう一つの無料検証ツールで、メールの配信可能性を確認します。
メールボックスが有効か無効かを判定します。
EmailListVerify
有料サービスで、大量のメールアドレスを一括検証できます。
一度に何千ものメールアドレスの配信可能性をチェック可能です。
NeverBounce
有料APIを提供し、メールの検証や配信可能性、その他の要因を確認します。
一括検証機能も利用できます。
Searchbug
eコマース業界を支援するために設計されたサードパーティのデータ企業です。
メールアドレスの検証、クレンジング、エンリッチメントに加え、名前、電話番号、郵送先住所などのデータも処理します。

メールアドレスが有効かどうかを確認するには、これらのツールにアドレスを入力してください。
ツールはテストメールを送信したり、メールサーバに問い合わせたりします。
メールが問題なく送信されれば、そのアドレスは正常で実在している可能性が高いです。

一方、送信できない場合、そのアドレスは無効か、偽物である可能性があります。
このテスト方法を使うことで、不正または未使用のメールアドレスと、実際にアクティブで正当なメールアドレスを区別できます。
こうした確認方法を活用することで、メールアドレスが適切に利用可能かどうかを判断するのに役立ちます。

メールヘッダーの確認方法

メールヘッダーには、メールの技術的な情報が含まれています。
例えば、送信元メールサーバ、受信先メールサーバ、送信日時、認証方法などの情報です。

メールヘッダーを詳細に確認することで、メールアドレスが正当かどうかの手がかりを得られることがあります。

メールヘッダーを確認する方法

  1. 使用しているメールクライアント(Gmail、Outlook など)でメールメッセージを開きます。
  2. 「フルヘッダー」または「元のメッセージ」を表示するオプションを探します。
    Gmailの場合は、返信ボタン横のドロップダウン矢印をクリックし、「オリジナルを表示」を選択します。
  3. 以下のポイントを確認して、不審なエントリがないかをヘッダでチェックします。
    Received
    「Received」行は、メールが通過したサーバを示します。
    サーバの経路が多すぎたり、見慣れないサーバ名が含まれている場合、送信元が偽装されている可能性があります。
    Authentication
    DKIMやSPFなどの認証方法が記載されています。
    認証がない場合、スプーフィング(なりすまし)の可能性があります。
    Date/time
    サーバ間の日時が大幅に異なる場合、不正な操作が行われた可能性があります。
    Subject
    すべてのヘッダーで件名が一致していることを確認してください。
    変更されていない場合、正当性の手がかりとなります。
  4. 「X-Originating-IP」などの見慣れないヘッダー情報を調べることで、さらなる背景を把握できます。
  5. 専用のツールを使用してヘッダーを解析すると、詳細な情報が得られることがあります。

メールヘッダーを調べるには、ある程度の技術的な知識が必要ですが、メールの正当性や経路に関する重要な手がかりが得られます。
送信者に疑いがある場合は、ヘッダーを確認してから信頼するようにしてください。

メール検証APIの活用方法

メール検証APIは、シンプルなAPIコールによってメールアドレスを自動的に確認するツールです。
手動検証方法に比べて効率的にメールアドレスを検証できます。

メール検証APIの主な利点には、以下のものがあります。

高速なバッチ処理
数百から数千件のメールアドレスを一度に迅速に検証可能です。
個別に確認する手間を大幅に削減し、時間と労力を節約できます。
高い正確性
メールサーバの確認、構文チェックなど複数の検証技術を組み合わせて使用します。
単一の手動検証方法よりも信頼性の高い結果が得られます。
簡単な統合
APIはシンプルな統合オプションを提供しており、最小限のコーディングでアプリやウェブサイトに組み込むことができます。
柔軟な利用形態
多くのメール検証APIは、従量課金制や柔軟な料金プランを提供しており、あらゆるメール検証のニーズに対応するスケーラビリティを実現しています。
最新データの利用
検証APIは、有効/無効なメールのリストやスパムトラップリストをリアルタイムで更新します。
これにより、最新のデータを用いた信頼性の高い検証が可能です。
プログラムによる処理
APIはコード経由でアクセスされるため、結果を容易に保存し、その後の処理や分析に活用できます。

企業や開発者がメール検証APIを活用することで、メールアドレスの正当性チェックを自動化できます。
これにより、手動で行う場合と比べて大幅な時間短縮が可能になり、正確性も向上します。

注意点: これらの方法は有効ですが、一部は技術的な知識や特定のツールへのアクセスが必要な場合があります。
また、いずれの方法も、メールアドレスの正当性を100%保証するわけではないことを留意してください。

正当なメールアドレスの主な特徴

メール検証とは、メールアドレスが実在し、誰かに利用されているかを確認することです。
信頼できるメールアドレスは適切な形式を持ち、実在する個人や企業に紐づいています。
これにより、安全なオンライン環境を維持できます。

以下は、正当なメールアドレスを特徴付ける主要なポイントです。

正しい形式
正当なメールアドレスは、ローカル部分、@記号、ドメイン部分からなる標準的な形式に従っています。
アクティブな使用
正当なメールアドレスは、実際にユーザーによって通信に利用されています。
タイプミスやエラーがない
正当なメールアドレスは、よくあるタイプミスやエラーが含まれておらず、詐欺的または誤入力の可能性が低いです。
使い捨てメールでない
正当なメールアドレスは、長期的な使用を目的としており、使い捨てメールではありません。
異常な文字が含まれていない
正当なメールアドレスは、不自然な文字や記号を含まず、不審な活動の兆候を示しません。
ブラックリストに登録されていない
正当なメールアドレスは、スパムや悪意のある活動の指標であるブロックリストに登録されていません。
規制を遵守している
正当なメールアドレスは、GDPR(一般データ保護規則)CAN-SPAM法などのメール通信に関する規制を遵守しています。
通信に応答する
正当なメールアドレスは、通信の試みに対して応答があり、アクティブで積極的なユーザーであることを示しています。
ブランドに一致している
ビジネスの文脈では、正当なメールアドレスは組織のブランドや命名規則に適合しています。
異常な活動がない
正当なメールアドレスは、大量のスパムやフィッシングメールの送信といった異常または疑わしい活動を行いません。

不正メールが与える危害とは?

不正メールとは、フィッシング詐欺を目的とした情報収集や、システムに悪意のあるソフトウェアを挿入することを意図して作成された未承認のメールを指します。
これらのメールは、正当なメールアドレスになりすまそうとすることがあります。

これらの不正メールが重大な脅威をもたらす可能性があることは、よく知られています。
しかし、良いニュースとして、メールを「開くだけ」であれば、詐欺師たちは何もすることができません。
実際の問題は、メール内のフィッシングリンクをクリックしたり、添付ファイルをダウンロードしたり、機密情報を含む返信を送信したりした場合に発生します。

では、メールを開くだけなら完全に安全ということでしょうか?
そうとも限りません。詐欺のリスクは大幅に低いものの、完全にゼロではありません。
メールには、トラッキングピクセルや類似のソフトウェアが含まれている場合がありますし、ソーシャルエンジニアリングによって受信者を行動に誘導したり、悪意のあるコードが埋め込まれている可能性もあります。

では、自分のドメインから送信された詐欺メールからどのように身を守ることができるのでしょうか?
DMARCというメール認証プロトコルを使用することができます。
DMARCは、メール詐欺やフィッシング攻撃に対抗するために設計されています。
SPF(送信者ポリシーフレームワーク)やDKIM(ドメインキーアイデンティファイドメール)を利用して、受信者がそのメールが主張する特定のドメインから実際に送信されたものかどうかを判断できるようにします。
送信者は、DMARCポリシーを使用して、自分のドメインから送信された不正なメールに対して取るべき厳格な対応を指定することができます。

自分のドメインにDMARCを導入したい場合は、PowerDMARCを検討してください。
私たちは、人間が読みやすい形式でDMARCレポートを提供しています。
レポートには、重要なポイントがグラフや数値、チャートで示されています。
これにより、メール認証の可視性が向上し、配信に関する問題をより簡単に解決することができます。

メール詐欺師やハッカーの餌食にならないために

時折、誰かがメール詐欺師やハッカーの餌食になってしまうことがあります。
これを防ぎ、将来のトラブルを避けるためには、以下の5つのポイントを実践してください。

  1. スパムメールに絶対に返信しないで下さい。
    メールの送信者が不明である場合や、内容が急いでいるように見える場合、それはメール詐欺の明確な警告サインです。
  2. ソフトウェアを最新の状態に保つようにしましょう。古いソフトウェアは、詐欺師やハッカーにとって最も狙いやすい場所です。
  3. スパムメールを個別にフィルタリングするのは困難です。
    そのため、アンチスパムフィルターをインストールして、悪意のあるコンテンツを簡単にフィルタリングし、隔離できるようにしましょう。
    主要なメールサービスプロバイダー(ESP)には、毎日数百万件のメールをフラグ付けする内蔵のアンチスパムフィルターがあります。
  4. たとえ1%でもメールが正当でない可能性があると感じたら、リンクをクリックしたり、添付ファイルをダウンロードしたりしないでください。
  5. 個人情報を共有する相手には常に注意を払ってください。
    メール詐欺師は、あなたが忘れていた昔の友人になりすましてくることがあります。
    これは、あなたや他の誰かが重要な個人情報を簡単に漏らしてしまうように仕向けるために行われています。

詐欺メールのリンクをクリックしましたか?今すぐこれを実行してください!

もし詐欺メールのリンクを開いてしまった場合、自分を守るために次のステップを必ず実行してください。

最後に

正当なメールアドレスを持つことは、インターネット上で安全かつ誠実なコミュニケーションを行う上で重要です。
メールアドレスが適切である条件を理解することで、人々や企業はより安心してWebを利用できるようになります。

これまでに述べたヒントを活用することで、ビジネスではメールを適切に確認し、信頼を築き、不正なメールによる問題を回避できるようになります。
ただし、これらの方法がすべての詐欺メールを検出し、悪意のあるメールアドレスや誤入力された可能性のあるアドレスを完全に区別できる保証はありません。
それでも、これらの方法は有効な予防措置といえます。

メールが有効であることを確認し始めることは、メールアドレスが本物かどうかを確認することで、より安全なオンライン世界への第一歩を踏み出すことと同じです。
もし「このメールは本物か?」と疑問に思うことがあれば、これらのガイドラインを思い出して、安全なコミュニケーションを心がけてください。