DMARC実装ガイド: DMARCを実装するための8ステップ
DMARCの意義を理解しながら設定する
2024年3月4日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 竹洞 陽一郎
この記事はPowerDMARCのブログ記事 DMARC Implementation Guide: 8 Steps to Implement DMARC の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。
メールは、大小問わずビジネスにとって信頼できる相棒のようなもので、コミュニケーションに欠かせない存在です。
しかし問題は、サイバー攻撃者がメールを標的にしやすいという点です。
彼らはこれを混乱を引き起こす好機と見ています。
こうしたメールを利用した攻撃から組織を守る最も効果的な方法の一つが、DMARCの実装です。
DMARCは手動で実装することも可能ですが、プロセスが技術的に複雑であることや、可視性や管理が不足するため、お勧めできません。
PowerDMARCにサインアップすれば、DMARC実装プロセスを自動化し、単一のインターフェースでプロトコルポリシーを管理・監視することができます。
ドメインにDMARCを実装する方法
- ステップ1: DMARCを理解する
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DMARCプロトコルとその仕組みを理解します。
DMARC は、既存のメール認証方法であるSPF(Sender Policy Framework)やDKIM(DomainKeys Identified Mail)を基に構築されています。 - ステップ2: メールインフラを評価する
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現在のメールインフラを評価し、送信ドメインを管理できるか、また SPFとDKIMを実装できるかを確認します。
ドメインの DNS(Domain Name System)レコードにアクセスできることを確認してください。 - ステップ3: SPFまたはDKIM、または両方を設定する
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ドメインにSPFおよび/またはDKIMを実装します。
SPF は、ドメインからメールを送信する許可されたメールサーバを定義し、DKIM はメールヘッダにデジタル署名を追加して、メールの信頼性を確認します。 - ステップ4: DMARCレコードを生成する
- PowerDMARC ポータルにサインアップし、PowerToolbox > DMARC レコードジェネレーターにアクセスすることで、DMARC レコードを無料で作成できます。
- ステップ5: DMARCポリシーを定義する
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最初はDMARCポリシーを「none」に設定して、メール配信に影響を与えずにデータを収集し、メールトラフィックを監視します。
レポートを確認し、正当なメールソースが SPF と DKIM に合致していることを確認したら、「quarantine」や「reject」など、より厳しいポリシーに段階的に移行して、不正なメールや認証に失敗したメールを防止します。 - ステップ6: DMARC レコードを公開する
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DNS管理コンソールにアクセスし、ドメイン用の DMARC レコード(DNS TXT レコード)を作成します。
このレコードはサブドメイン _dmarc.yourdomain.com に公開します。このレコードには DMARC ポリシーが含まれ、SPFやDKIMチェックに失敗したメールを受信するメールサーバがどのように処理すべきか指示します。 - ステップ7: DMARC レポートを監視・分析する
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DMARC ポリシーを設定して、集計レポートやフォレンジックレポートを受信できるようにします。
これらの DMARC レポートは、ドメインがどのようにメール送信に利用されているかについて貴重な洞察を提供し、不正使用や詐欺行為を特定・対処するのに役立ちます。
PowerDMARC の顧客は、読みやすく解析されたレポートを定期的に受け取り、配信問題や認証失敗を簡単に解決できます。 - ステップ8: DMARCを維持・監視する
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DMARCレポートを継続的に監視し、DMARCアナライザーツールで必要に応じてポリシーを調整します。
定期的にレポートを確認して、誤設定されたメールソースやスプーフィングの試みなどの問題を特定します。
DMARCを実装するメリット
DMARCの実装には多くの素晴らしい特典があります!
まるでメール専用のボディガードを持つようなものです。
以下はいくつか期待できるメリットです。
- 強化されたサイバーセキュリティ
- DMARCはシールドのように機能し、フィッシングやスプーフィングなどのメールベースのサイバー攻撃から組織を守ります。
- ブランド保護の向上
- DMARCによってメールが認証されるため、詐欺師があなたのドメインを使用して顧客を騙したり、ブランドの評判を損なうことを防ぎます。
- メールの配信率向上
- DMARCが導入されていると、正当なメールが迷惑フォルダに送られることなく、受信者の受信トレイに届く可能性が高まります。
- 顧客の信頼向上
- DMARCによってメールが保護されていることで、顧客は正当かつ安全なコミュニケーションを取っていると感じ、安心感が高まります。
- 有益なレポート
- DMARCは、メール配信状況やドメインの不正使用の試みについて貴重なフィードバックを提供し、事前に対策を講じることができます。
DMARCを実装することで、ビジネスを守るだけでなく、信頼の構築、配信率の向上、そしてサイバー攻撃者より一歩先を行くことが可能になります!
PowerDMARCでDMARCをより簡単かつ効果的に実装する方法
PowerDMARCはDMARCサービスプロバイダーとして、単なるメール認証サービス以上のものを提供しています。
情報セキュリティは広範な領域であり、単に DMARC レコードを公開するだけでは、増加するドメインスプーフィング攻撃やフィッシング、BEC(Business Email Compromise)への対策としては不十分です。
私たちは、あらゆる規模の企業に対して、メール認証をより簡単でアクセスしやすいものにすることを目指しています。
- 複雑なXMLファイルから、読みやすいテーブルやグラフに変換した DMARC 集計レポートを提供し、理解しやすくしています。
- お客様専用のプライベートキーでフォレンジックレポートを暗号化し、私たちでさえアクセスできないようにしています。
- 従業員と共有できるDMARC PDFレポートを、定期的に自動生成するほか、必要に応じて即座に生成することも可能です。
- 標準的な認証方法に加えて、BIMI、MTA-STS、TLS-RPT などの認証プロトコルも一元的に管理できるプラットフォームを提供しています。
- SPFの10回ルックアップ制限を超えるなどのSPFフラッタリング問題や実装エラーも回避できるようサポートしています。
このブログが、ドメインにDMARCを実装する方法を理解するのに役立ったことを願っています。
今すぐPowerDMARCの無料DMARCアナライザーツールにサインアップして、ドメインの評判とメール配信率を大幅に向上させましょう!