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DMARCとSIEMの統合

DMARCとSIEMの統合

2023年5月19日
著者: Ahona Rudra
翻訳: 高峯 涼夏

この記事はPowerDMARCのブログ記事 DMARC SIEM Integration の翻訳です。
Spelldataは、PowerDMARCの日本代理店です。
この記事は、PowerDMARCの許可を得て、翻訳しています。


DMARCとSIEMの統合とは、会社の既存のSIEMソリューションを別のシステム(例えばインシデント管理システムや脅威インテリジェンスプラットフォーム、またはこの場合DMARCのようなメールセキュリティソリューション)に接続するプロセスのことを指します。
これらを接続すると、リアルタイムでデータを共有でき、それぞれに何が起こっているかの全体像を把握することができます。
多くの企業が、自社のサイバーセキュリティの取り組みを確認するために、セキュリティ情報とイベント管理(SIEM)ソリューションを利用しています。

セキュリティ情報およびイベント管理(SIEM)の解説

セキュリティ情報とイベント管理(SIEM)ソリューションは、組織のセキュリティシステムの管理を支援するために設計されています。
SIEMは、ファイアウォール、ウイルス対策ソフトウェア、侵入防止システム(IPS)、マルウェア対策ソフトウェアなど、すべてのシステムからデータを収集します。
このデータは、ネットワーク内の脅威や怪しい活動を監視するために使用することができます。

SIEMソリューションの利点は、問題が発生する前にそれを特定できることです。
ネットワーク内のデバイスに異常が発生した場合、それを警告し、何か他の問題が起こる前に対処できるようにします。
つまり、インシデントが発生した場合、すぐに対応して損害を最小限に抑えることができるということを意味します。

SIEMの統合の必要性

SIEM統合は、企業がセキュリティツールを連携させ、各ツールからのデータを分析することで、セキュリティツールを管理する方法です。
これは、一度にすべてのセキュリティツールを見ることができるダッシュボードを持つようなもので、脅威を迅速に特定し対応することが容易になるため、より優れています。
ファイアウォールやエンドポイント保護システムなどの他のセキュリティツールとSIEMを統合すると、すべてのデバイスでのすべてのアクティビティを見ることができます。

つまり、あるデバイスや場所で何かが起こった場合、それが一か所に表示されるようになるのです。
これにより、複数のダッシュボードやレポートをチェックする必要がなくなります。
すべてを一度に見ることができるので、リアルタイムで何が起こっているのかを知ることができます。

SIEMは、ニーズや予算に応じて、オンプレミスまたはクラウドで導入することができます。
クラウドでの導入は、ハードウェアやソフトウェアを購入(および維持)する必要がなくなることでコストを削減できるという利点がありますが、セキュリティ、アップタイム(最後にシステムが起動してから経過した時間)、パフォーマンスに関連した独自の課題が伴います。

頭に置いておくべきこと

もしSIEMソリューションを導入することを考えているなら、以下の3つのことを頭に置いておいてください。

調査を行う
現在、多数のSIEM製品が利用可能なので、どれが組織に最適なのかを決定する前に、それらの製品の特徴を理解しておくことが重要です。
何人のユーザがアクセスを必要とするかを考える
もし同じプロジェクトに複数のチームが協力して取り組んでいるなら、それぞれがSIEMソリューションによって収集されたデータへのアクセスを必要とするでしょう。
シンプルに保つ
すべての情報が手に入るのは、理論上では素晴らしく思えますが、一度にすべてを分析しようとすると、情報過多や分析麻痺に陥ることがあります!

DMARCとSIEMの統合

多くの組織にとって、堅牢で拡張性のある効果的なメールセキュリティプログラムを導入し、維持することは困難な作業となり得ます。
サイバー脅威が増大する今日の環境では、組織にとって効果的なメールセキュリティプログラムを整備していることが必須となっています。
しかし、多くの組織が、既存のセキュリティ運用にDMARCをどのように組み入れるかについてまだ苦労しているようです。

DMARCはフィッシングに対抗する強力なツールですが、導入が難しいことがあります。
以下に、既存のセキュリティ運用にDMARCを統合するための、SIEM統合を利用したヒントをいくつか紹介します。

1. DMARCの基本を理解する
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting & Conformance)は、フィッシングや詐欺メールがエンドユーザに配信されるのを防ぐことを目的としたメール認証プロトコルです。
これは、DMARCの認証に失敗したメッセージに対して何をすべきかを企業が指定できることにより実現されます。
これには、メッセージを完全に拒否することから、通常通り送信することまでが含まれます。
2. DNSの設定が正しいことを確認する
DMARCの設定を始める前に、DNSの設定が正しいことを確認してください。
これは、SPFDKIMのレコードが正しく設定されているのを確認することを意味します。
これらが正しくない場合、DMARCは意図した通りには動作しません。
3. SPFレコードを設定する
SPFはSender Policy Frameworkの略で、ISPや他のメールサーバがメールの送信者アドレスのなりすまし(つまり、実際の送信者以外からのメールであるかのように見せること)を防ぐために使用するメール認証方法です。
4. APIサポート付きのDMARCプロバイダを利用する
DMARCをSIEM統合戦略にうまく組み込むには、API対応のプラットフォームが最適です!
PowerDMARCでは、DMARCのAPIを通じて、あなたが好きなサードパーティのセキュリティツールやサービス(例えば、ファイアウォールやアンチウイルス)とのシームレスなSIEM統合を提供しています。

なぜDMARCをSIEM戦略に組み込むのか?

DMARCをメールセキュリティの1つのレイヤとしてSIEM統合戦略に組み込むことは、以下のような利点があります。

DMARCを導入するためには、ドメインにDMARCアナライザを設定することをお勧めします。
これはプロトコルの設定を簡単でエラーのないものにし、セキュリティシステムの維持と管理に関わる複雑さを解消し、メールに対して全面的な保護機能を提供します。

DMARCアナライザをお試しになる場合は、こちらからお問合せください。